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さくらんぼによるアレルギー

2018.02.17

投稿者
クミタス

シラカンバ花粉に感作している方、シラカンバ花粉に花粉症の症状のある方の中においては、花粉関連食物アレルギー症候群(PFAS)を合併することがあり(シラカンバ花粉症患者さんの20~40%程度との報告もあります)、その方での原因食物として上位にあげられるものに、りんご(バラ科)、さくらんぼ(バラ科)、もも(バラ科)、メロン(ウリ科)、プラム(バラ科)、梨(バラ科)、キウイ(マタタビ科)、いちご(バラ科)などが挙げられ、シラカンバ花粉でのPFASにおいてはバラ科植物での症状出現が多い中、そのバラ科植物の中でもさくらんぼは症状出現の比較的多い果実でもあります。

さくらんぼの主要アレルゲンには、以下などが挙げられます。

・PR-10:Pru av 1
加熱すると抗原性が低減しやすいとされています。
舌がピリピリする、のど・鼻腔が痒い、鼻水が出る、目がかゆい・涙が出る、顔面を中心とした皮膚(顔や首、触った手指)が痒くなる・赤くなる・腫れる、咽頭が腫れるなどのOAS(口腔アレルギー症候群)の症状を引き起こす主要なアレルゲンと考えられています。

・プロフィリン:Pru av 4
熱や消化にも比較的安定しています。
他の植物においても広く含まれるタンパク質になります。

・LTP:Pru av 3
熱耐性、胃酸への抵抗性があり、即時型アレルギー、全身性の症状を引き起こすアレルゲンと考えられています。

特に春の時期には、さくらの葉は桜餅などに、またシロップ漬けにしたさくら花加工食品を見かける機会も多くあるかと思います。コチニール色素など使用されている他物質への反応可能性もありますが、植物の葉、花粉にはLTPが含まれていることが多く、LTPがアレルゲンの場合は、加熱加工をされているさくらの葉、花商品の場合でも症状出現をする可能性がありますのでご留意ください。


出典・参照:札幌のシラカバ花粉症と口腔アレルギー症候群
オオバヤシャブシ花粉症とOAS ほか

着色料にアレルギー症状を示すのか?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1571

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