アーモンドはバラ科に分類され、カバノキ科のシラカンバ花粉、ハンノキ花粉、オオバヤシャブシ花粉との交差反応性から花粉食物アレルギー症候群(PFAS)の症状を起こすことがある食物の1つでもあり、ほかにカバノキ科のヘーゼルナッツ、ピーナッツ、大豆も同様に挙げられます。
食物を摂取後に口腔咽頭症状(OAS)を呈する179症例(成人135 例、小児43 例、不明1例)における原因食品(計401食品)の内訳では、アーモンドは1.2%との報告もあります。
花粉への反応と症状出現しやすい食物~果物・野菜アレルギー OAS、PFAS
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1331
アーモンドのアレルゲンとしては、プロフィリン(Pru du 4)、他のナッツ類や大豆、ピーナッツにも含まれる種子貯蔵タンパク質のうち11Sグロブリン(Pru du 6)、脂質輸送タンパク質 LTP(Pru du 3)、Pru du 5などが考えられています。
LTPはバラ科植物の外表皮組織に多く存在し、胃に存在する消化酵素のペプシンで分解されにくく熱耐性があり、全身症状を引き起こす可能性があります。
どのアレルゲンに反応するかによっても、他のナッツ類への症状出現可能性も変わってくるところでもありますが、
複数種類のナッツ類に食物経口負荷試験を実施した5例のうち
ピーナッツ、くるみ、アーモンドでの食物経口負荷試験実施例でも、ピーナッツ、くるみに陽性でアーモンドに陰性(出典・参照:複数種の食物負荷試験をおこなったナッツ類アレルギーの5例)
であるなど、以下でも掲載していますが
ピーナッツ・ツリーナッツにアレルギーがある場合、どの程度、複数種類に反応があるか?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1528
1種類のみのナッツ類にアレルギー症状が出現する割合も少なくないところでもあります。
アーモンド、その他ナッツ類を摂食していない状態で、ベビーマッサージでアーモンドオイルを2.5か月~10か月時まで毎日塗布していたところ発赤が生じ、1歳時点でピーナッツ、大豆、ごま、エンドウ、カシューナッツ、アーモンドの特異的IgE抗体反応で陽性であった乳幼児の例、ベビーマッサージでアーモンドオイルを使用した4回目に皮疹を生じ、接触性皮膚炎と考えられた(総IgE、アーモンド特異的IgE抗体価の上昇は見られず)4か月児の例もあります。
ピーナッツオイル、ナッツオイルなど食物成分を含むオイルなどの使用により、皮膚障害、経皮感作となる可能性がありますので、ご留意ください。
出典・参照:ベビーマッサージで使用したアーモンドオイルによる経皮感作の1例
ベビーマッサージのアーモンドオイルによる接触性皮膚炎と考えられた1例
ヘーゼルナッツによるアレルギー①
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2299
タイナイ おこめ食パン
252kcal/100g
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あやかば
小麦アレルギーの為、米粉…