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キクラゲによるアレルギー例から

2024.10.07

投稿者
クミタス

キクラゲによるアレルギー例については、以下で掲載しておりますが、
きのこによる反応例から~キクラゲ、エノキタケ
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3316
今回は複数のアレルゲンに反応したと考えられるケースについて掲載します。

55歳女性(既往歴:化膿性汗腺炎)。25年前より、中華料理を接食後に必ず胃痛,冷汗、下痢、嘔吐などを認めた。症状が繰り返したため、きくらげが原因食品と考え、自己判断で長年接食を控えていた。のちに主治医へ相談し精査した。
プリックテストでは、生きくらげ 2+、乾燥きくらげでは2+を認め、80度で加熱させた生きくらげと乾燥キクラゲで2+であった。SDS-PAGE では 21kDaから110kDa で蛋白分画が確認された。患者さんの血清で抗IgE 血清を用いた western blot では、生きくらげでは66kD に、乾燥キクラゲでは、66KDaと21KDa にバンドを認め、全てのバンドは耐熱性であった。乾燥キクラゲで認めた21KDa の蛋白質を nano-LC/MS/MS法を用いて解析を行ったところ、アミノ酸配列のデータベースでは報告されていないタンパク質であった(出典・参照:伊藤友章 沼田貴史 江草智津 前田龍郎 原田和俊 大久保ゆかり 東京医科大学皮膚科 きくらげアレルギーの1例)。

21KDa の蛋白質については、新規アレルゲンの可能性が示唆されていますが、今後も情報を追記したいと思います。
きのこによる反応例から②
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4263
きのこによる反応②
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1806
きのこによる反応①
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1752

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