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血清IgE値〜乳児期早期でのケース

2024.06.10

投稿者
クミタス

血清IgE値は、生後4ヶ月以下では100 IU/mL 以下にとどまることも多いとの示唆もありますが、乳児期早期に血清 IgE 値≧100 IU/mL を呈した児に関するケースについて、今回は掲載したいと思います。

2016年1月〜2022年3月の間で、生後4か月以内に血清IgE値≧100 IU/mLを呈した4例全例でアレルギー疾患を発症しており、食物アレルギー3例(ミルクアレルギー、新生児-乳児消化管アレルギー、卵アレルギー)、アトピー性皮膚炎1例で、IgE 値はそれぞれ 8019 IU/mL、206 IU/mL、685 IU/mL、295 IU/mLであり、ミルク、卵白の特異的IgE値もクラス4以上、TARC値はそれぞれ2097 pg/mL、測定なし、1122 pg/mL、1855 pg/mLであった。食物アレルギーの2例で耐性獲得し、1例は経口免疫療法中で順調な経過であった。アトピー性皮膚炎の1例は軟膏治療で完治し終診となった(出典・参照:藤谷響子,松本昇,錦戸知喜 大阪母子医療センター呼吸器・アレルギー科 生後4か月以内に血清 IgE 高値を呈した4例の検討)。

上記4例においては、生後4か月以内で血清 IgE 値≧100 IU/mLの場合、アレルギー疾患による治療介入を必要としたものの転機は良好で、血清 IgE 値とは関係なく治療奏功が期待できる可能性が伺える内容となっておりますが、今後改めて他の報告についてもまた別途掲載したいと思います。血清 IgE 値については、宜しければ以下もご参照ください。
IgE値が高い場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4651
特異的IgE抗体陽性が続く理由として①
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3048
抗IgE抗体について
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2545

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