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新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎と症状改善

2024.05.27

投稿者
クミタス

新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎については以下にも掲載しておりますが、
複数種の食物が原因であったケース〜​新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4763
今回は、新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎の児において、原因抗原除去後も体重増加が順調になるまで時間を要したケースについ掲載します。

在胎40週1日3,010gで出生。特に問題なく日齢5に退院となった女児が日齢8に下痢と嘔吐。翌日には粘血便と胆汁性嘔吐が見られ、哺乳困難となった。入院後、絶飲食とし上下部消化管造影を含めた検査が施行され、外科疾患は否定された。便潜血陰性を確認後、日齢12から人工乳が再開され、4日後に水様便・CRP 高値を認めた。経過から新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症が疑われ、成分栄養を導入。その後も嗚咽を認め哺乳が進まず、アミノ酸乳に変更したところ哺乳が改善した。その後の外来でも哺乳量は確保できているが体重増加は不良であり、生後3か月になりフェリチンの正常化とともにようやく順調な増加となった(出典・参照:松下天志,煙石真弓,矢野英俊,松田晋一,山田佳之 東海大学医学部総合診療学系小児科学 慢性炎症の改善に時間を要した新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症の一例)。
症状改善、体重増加において、発症初期の十分な炎症の改善の重要性が示唆されていますが、また他の報告なども掲載したいと思います。

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