お好み焼き粉、パンケーキミックスなどのミックス粉やかつお粉など粉製品の開封後にダニが繁殖することがありますが、粉製品に混入したダニを経口摂取したことによりアナフィラキシーを生じる症例は、経口ダニアナフィラキシー（パンケーキ症候群）と称されています。
経口ダニアナフィラキシー（OMA）について
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4722

今回は舌下免疫療法中に経口ダニアナフィラキシーとなった報告について掲載します。
14歳男子。既往にアレルギー性鼻炎を有し、ダニ舌下免疫療法開始後約5か月で鼻炎症状は軽快していた。自宅で作ったたこ焼きを8個摂取直後にアナフィラキシー症状が出現し、症状が軽快した後に原因精査目的のため当院紹介受診となった。開封後約1ヵ月間室温で保存したたこ焼き粉を使用したこと、ダニ抗原特異的IgEがクラス6と強陽性であったことから経口ダニアナフィラキシーが疑われ、調理に用いたたこ焼き粉・新品のたこ焼き粉・タコを用いて皮膚プリックテストが行われ、調理に用いたたこ焼き粉のみ陽性となったため、経口ダニアナフィラキシーと診断された（出典・参照：笹本武明，赤松信子，千代反田雅子，鶴井萌子，山崎崇，笹本明義，山中岳 東京医科大学病院小児科・思春期科，成城ささもと小児科アレルギー科　舌下免疫療法中に発症した経口ダニアナフィラキシー（パンケーキ症候群）の1例）。
上記報告では、舌下免疫療法開始後はダニ感作が増えるため経口ダニアナフィラキシー（パンケーキ症候群）を生じやすい可能性があることが示唆されていますが、他の報告なども掲載したいと思います。
ダニ舌下免疫療法の副反応から
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4281
小麦アレルギー児での摂取可能量増加～ダニ舌下免疫療法
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4299