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小児アトピー性皮膚炎患者さんにおける就寝中の掻破状況 9.15更新

2019.07.22

投稿者
クミタス

アトピー性皮膚炎において皮膚のかゆみ、掻破が睡眠の妨げになることがありますが、特に心身の発達上、小児においては、十分な睡眠をとることが望ましいところでもあります。

小児のアトピー性皮膚炎患者さんにおいて、夜間の掻破状況を調べたところ、就寝後2時間の間、起床までの1時間の間での皮膚掻破が多い傾向が見られ、また皮膚掻破時間計の長さとアトピー性皮膚炎の重症度には有意な相関はなかったものの、重症の小児アトピー性皮膚炎患者さんにおいては、皮膚掻破時間の計が長かったことを報告しています(出典・参考:小児アトピー性皮膚炎患者における夜間の掻破時間の評価)

抗ヒスタミン薬服用により、就寝中の掻破行動にどのように影響するか、に関する内容の記述がありますが、最高血中濃度に達する時間が服用後約3時間であるエピナスチンを服用した10人のアトピー性皮膚炎患者さん(2~13歳、男性5人、女性5人)において、服用により掻破頻度が少なくなった7人では、特に就寝後2~3時間で掻破頻度が減少しており、有効な方においては就寝前に服用した場合、特に最高血中濃度に達する時間近くで、掻破頻度が抑えられる傾向のあることがが伺えます。
(出典・参照:小児アトピー性皮膚炎における掻破運動の解析: 睡眠中の経時的変化と抗ヒスタミン薬の影響の検討)

皮膚を掻くことが癖になっていて自覚なく掻いている場合もありますが、衣服や寝具が皮膚に触れ、物理的な刺激により痒みが誘発されたり、乾燥、またはダニ抗原、ダニなどが原因となっている場合もあります。できるだけ痒みが誘発されない状態で入眠できる対応もおこなっていきたいですね。

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