ヨモギ花粉抗原に感作している方においては、他の花粉抗原にも感作していることがありますが、花粉関連食物アレルギー症候群(PFAS)全体におけるヨモギ花粉について、今回お送りしたいと思います。
口腔アレルギー症候群(OAS)診断例での各種花粉の感作率として、ハンノキ66.7%、スギ86.7%、カモガヤ66.7%、ブタクサ60.0%、ヨモギ20.0%などの示唆があります。
シラカバ花粉症に伴う口腔アレルギー症候群 (OAS) の交差抗原は、シラカバの主要抗原の Bet v 1 と、シラカバのプロフィリンである Bet v 2 が考えられており、ヨモギ花粉以外を含め交差反応性が示唆されている果物、野菜には以下が該当します。
キク科ヨモギ花粉:セリ科(セロリ、ニンジン)、ウルシ科(マンゴー)、スパイス など
キク科ブタクサ花粉:ウリ科(メロン、スイカ、カンタロープ、ズッキーニ、キュウリ)、バショウ科(バナナ)など
イネ科花粉:ウリ科(メロン、スイカ)、ナス科(トマト、ジャガイモ)、マタタビ科(キウイフルーツ)、ミカン科(オレンジ)、マメ科(ピーナッツ)など
シラカバ花粉 IgE が陽性の口腔咽頭過敏症429例の内訳については
Bet v 2 CAP の陽性率 (クラス1以上) は全体では14.0%
シラカバ単独感作例は5.3%
カモガヤ、ヨモギ CAP ともクラス0は1.6%
性別、年齢階層と4種の CAP クラスで調整したロジスティック回帰分析では、Bet v 2 CA P陽性には、ヨモギ感作合併の影響が最も強く(オッズ比2.16 p<0.0001)、 次にカモガヤ (オッズ比1.25 p=0.025) であった。プロフィリンに対する感作は、 シラカバ花粉感作の影響は少なく、ヨモギ花粉感作の影響が最も強く、 次にイネ科であった、と報告しています(出典・参照:山本 哲夫, 朝倉 光司, 白崎 英明, 亀倉 隆太, 氷見 徹夫, シラカバ花粉 IgE 陽性の口腔咽頭過敏症における各種花粉とプロフィリン (Bet v 2) 感作との関係, 日本耳鼻咽喉科学会会報, 2019, 122 巻, 3 号, p. 209-215, )。
キク科植物のハチミツソウ、サフラワー、タチアワユキセンダングサなどの花の蜜は蜂蜜としても流通しており、キク科ヨモギ花粉に感作している方の中で、蜂蜜を摂食してアレルギー症状が出現することもあります。
以下でも掲載しておりますので、よろしければご参照ください。
ヨモギ花粉症について
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2279
蜂蜜によるアレルギー~花粉に反応する場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3333
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