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皮をむいたりんごにはアレルギーを示さない場合も

2019.12.27

投稿者
クミタス

りんごによるアレルギーにおいては、口腔内を中心としたOAS(口腔アレルギー症候群)、全身性の症状、食物依存性運動誘発アナフィラキシーである場合があり、アレルゲンは、皮、果肉に含まれています。
りんごによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2035
新たな果物・野菜アレルゲン~GRP
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2840

GRPは皮や果肉に含まれ、加熱や消化に強く、比較的まぶたの膨脹、喉の閉そく感を自覚することが多く、全身症状を引き起こしやすいとの示唆もあります。GRPは果物、野菜においてPFAS(花粉‐食物アレルギー症候群)でないアレルギーの重要なアレルゲンと見られ、重症者、食物依存性運動誘発アナフィラキシー患者さんにおいてGRPに陽性であることが多いとの報告も見られています。

皮をむいたりんごには無症状で、日常的に摂食していたが、給食で皮付りんごを摂食した後の掃除中に顔面膨張、呼吸困難となった。帰宅後エピペンを投与したが、症状改善が見られず、ドクターヘリにて搬送され1日入院。その後の精査ではリンゴ特異的IgEは陰性、皮膚プリックテストで果肉は陰性であったが、皮は陽性であった。皮付リンゴでの食物経口負荷試験では、1/4個の摂取でアナフィラキシーを誘発、皮に含まれるアレルゲンのうちLTPの特異的IgE値は陰性であったが、GRPの特異的IgE値は陽性であった(出典・参照:リンゴのImmuoCAPが陽性であったリンゴ摂取によるアナフィラキシーを繰り返した例)。

皮に多く含まれるアレルゲンに反応する場合、皮をむいたリンゴにはアレルギー症状を自覚しなかったり、症状程度が軽微の場合もありますが、皮をむいたリンゴには明確なアレルギー症状を示さなかったことで、リンゴアレルギーの自覚はなかったものの、皮付リンゴにアレルギー反応を示すこともあります。リンゴにおいては外食時などで、皮付のものが供されることがありますので、ご留意ください。

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