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魚骨による消化管穿通・穿孔

2020.08.21

投稿者
クミタス

魚の骨は嚥下異物の中でも比較的多くを占め、咽頭に刺さった魚の骨は自然に脱落することもありますが、魚の骨が埋没して咽頭・咽後膿瘍を、また脱落した魚の骨、嚥下した魚の骨が気道異物や消化管異物となり、魚の骨が胃壁を穿通したり、十二指腸、回腸、虫垂、横行結腸、S状結腸などの消化管に穿通、穿孔を生じ、以下などを発症することがあります。
・虫垂炎
・腹腔内膿瘍
・肛門周囲膿瘍
・肝膿瘍
魚骨遺残が原因で膿瘍の再発を繰り返す場合もあります。

咽頭異物を起こす魚骨の長さは 10~15 mmが多いとの示唆もありますが、咀嚼の回数を増やす、骨切りなどの調理法にて小骨は5mm 以下になると、刺さるリスクを最小限に抑え得るとも言われています。消化管穿通、穿孔が生じる割合は多くはありませんが、魚を食べた後、腹痛、発熱が続く場合は、受診できるのが望ましいでしょう。

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