食物アレルギーの症状として、腹痛、嘔吐、下痢といった消化器症状を生じることがありますが、食物アレルギー反応が急性膵炎の原因となることもあります。
食物アレルギーと急性膵炎
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1743
食物アレルギーと急性膵炎②
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4585
今回は食物アレルギー反応が原因で重症の急性膵炎に至ったケースについて掲載します。
4歳女児(既往歴:スギ花粉症,クルミ摂取後の口唇周囲発赤)。ミックスナッツ(クルミ、カシューナッツ、アーモンド、ピーナッツ)を摂取し直後に口唇周囲の発赤、1時間後に腹痛、16時間後に多量の嘔吐と発熱が出現した。急性膵炎(予後因子4点、CT Grade 3、血清アミラーゼ1320 U/L)の診断で絶飲食、輸液、抗菌薬投与および膵液瘻に対するドレナージチューブの留置を行い、症状は軽快した。第27病日の腹部MRI検査で膵胆管合流異常は認められず、膵体尾部の壊死が確認された。遺伝性膵炎の既知遺伝子異常は認めず、先行する感冒症状や服薬、外傷歴はなかった。特異的IgE抗体検査はクルミ4.20 UA/mL、Jug r 1 4.48 UA/mL、ピーナッツ 2.24 UA/mLで、カシューナッツとアーモンド、ピーナッツアレルゲンコンポーネントのAra h 2は陰性であり、経過と併せてクルミアレルギーの関与が疑われた。ナッツ類を除去し膵炎の再燃を認めていない(出典・参照:松野早紀 五十嵐淑子 西澤拓哉 八木久子 大谷祐介 西田豊 石毛 崇 山田諭 滝沢琢己 群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野,JCHO群馬中央病院小児科 クルミアレルギーの関与が疑われる重症急性膵炎の1例)。
上記では、小児期に発症する急性膵炎の原因は膵胆管合流異常症、感染や薬剤、外傷や食物アレルギーが挙げられ、食物アレルギーによる膵炎で重症例もあることを報告しています。食物アレルギーによる膵炎においてはナッツ以外に、ピーナッツ、卵、バナナ、乳、キウイフルーツ、魚などでのケースも見られていますが、今後も追記したいと思います。
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