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ナイアシンによる反応

2022.03.10

投稿者
クミタス

腸炎や下痢が続く、栄養不良などでナイアシンが欠乏することでも口内炎や舌炎など口腔内の症状、皮膚症状が現れることがありますが、ナイアシンが欠乏した状態で日光が当たる皮膚の部位に皮膚症状が出現することがあります。ナイアシン欠乏症の患者の多くでは、鉄、リボフラビン、ビタミンB6の欠乏症も見られるとの示唆もあります。
ナイアシンを多く含む食品例
カツオ、豚レバー、ピーナッツ、ひらたけ、エリンギ、たらこ、コーヒー、まぐろ、たら、玄米、米ぬか など

一方、サプリメントの過量摂取などで.ナイアシンが過剰な場合に、毛細血管が拡張し症状が出現する場合があります。

30歳女性。ナイアシンサプリメント内服30分後から断続的に全身性の発疹と痒疹が出現し、翌々日に呼吸困難が出現したため、救急搬送された。後日施行したナイアシンの薬剤誘発性リンパ球刺激試験(DLST)で陽性を示し、ナイアシン内服後の全身紅潮・掻痒の原因として同薬のプロスタグランジン産生亢進による毛細血管拡張症状 (ナイアシンフラッシュ)の可能性が考えられ、薬剤誘発性リンパ球刺激試験(DLST)が陽性であり、Ⅳ型アレルギーにも矛盾しないと考えられた(出典・参照:ナイアシンサプリメント摂取後の数日間にわたり断続的に全身性紅斑が出現した1例)。

気管支喘息および自律神経失調症の既往歴がある42歳女性 (日本) が、自己判断で処方されていたエチゾラムを減量し、インターネットで購入したナイアシン (ニコチン酸) カプセル500 mgを1カプセル摂取したところ、直後に全身の紅斑および掻痒が出現し、2日間症状が軽快しなかったため医療機関を受診。加療により数日で軽快したため、摂取したナイアシンによるナイアシンフラッシュと考えられた(出典・参照:2012089949)皮膚科の臨床.2011;53(13):1947-5. 国立研究開発法人「健康食品」の安全性・有効性情報)

栄養不良状態、サプリメント摂取などで特定の栄養が過多状態下で全身の皮膚症状などが続く場合は、受診し相談できるのが望ましいでしょう。

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