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レモンとアレルギー

2022.12.19

投稿者
クミタス

柑橘類によるアレルギーにおいては、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)、花粉との関連でない全身性のアレルギー、食物依存性運動誘発アナフィラキシーなどである場合があり、ジュース、ゼリー、缶詰などの加工品を摂取して症状出現することがあります。

・花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)に関する報告
ミカン科(オレンジ)においてはイネ科オオアワガエリ花粉、カモガヤ花粉などとの交差反応性が考えられていますが、柑橘類にアレルギー症状が出現した方において、他の果物・野菜にも口腔を中心としたアレルギー症状を生じており、スギ花粉、シラカンバ・ハンノキ花粉、イネ科花粉、ブタクサ花粉、ヨモギ花粉(重複あり)に感作していた
・花粉との関連でない全身性のアレルギーに関する報告
18歳以下の男女で、食物経口負荷試験または症状と皮膚プリックテストから、バラ科果物または柑橘類で全身症状を呈する果物アレルギーと診断した児において、合併症はアレルギー性鼻炎が87%、アトピー性皮膚炎は27%であった

レモン(Citrus limon)のアレルゲン例
・Cit l 3(脂質輸送タンパク質(LTP))
9.6 kDa
他にもGRPがアレルゲンとなる可能性があります。

レモンジュース摂取後に全身の膨疹と顔面腫脹,呼吸苦が出現し救急搬送され、レモンアレルゲンではなく、ジュースに使用されていた甘味料のエリスリトールが原因となっていたケースも見られています。
他にも温州みかんに含有のペクチンがアレルギーの原因と考えられた例もありますが、よろしければ以下もご覧ください。
温州みかんとアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2473

ピールを含めた食物アレルギーや、接触皮膚炎に関しても今後掲載していきたいと思います。

出典・参照:松村泰宏 加藤敦子 夏見亜希 エリスリトールによる即時型アレルギーの1例
篠田純子 松倉節子 久田恭子 守田亜希子 中村和子 山川有子 相原道子 蒲原毅 柑橘類によるアレルギーの4例
幸田昌樹 夏目統 加藤由希子 安岡竜平 浜松医科大学小児科 聖隷沼津病院小児科 全身症状を呈するバラ科果物および柑橘類アレルギーの臨床的特徴

食物依存性運動誘発アナフィラキシー〜ポンカンなどの柑橘類で
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4542
果実、野菜に含まれるアレルゲンの1つであるGRPの特徴
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3107

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