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チャドクガによる皮膚炎の例から

2023.05.09

投稿者
クミタス

チャドクガの毒針毛に接触して皮膚炎を生じることがありますが
チャドクガによる皮膚炎
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4228
チャドクガによる症状として、毒針毛が付着した手で眼を拭ったことが原因と考えられる眼内炎なども見られています。
 
48歳男性。木を伐採中、右眼を拭った腕に毛虫が付着しており、受診した病院で右瞼結膜に刺入した数本の毛を除去されたが,その後視力が低下し,眼内炎が指摘されていた。右眼は矯正視力0.01で,前房蓄膿と硝子体混濁があり、前房洗浄と硝子体切除術がおこなわれ、術中に採取した眼内組織からの細菌と真菌培養は陰性であった。薬物療法で炎症は軽快し、右眼視力は0.6に改善した。2か月後に眼内炎が再発し、視力が0.04に低下した。薬物投与で硝子体混濁が軽快したときに、小さな線状の硝子体混濁が2個発見された。再度の硝子体切除術中に、硝子体内に2本の毒針毛と毛様体扁平部に1本の毒針毛が発見され摘出。以後経過は良好で、1.2の視力を維持している。
 
崖の木の伐採、枝葉を集めて運ぶ作業を朝からおこなっていて、その夜から瘙痒性の紅色皮疹が生じ、翌日に痒みが激しくなった方で、電動ファン内蔵上着のファンを通して毛虫皮膚炎を発症していたケースなどもありますが、虫体に直接触れなくても毒針毛が風などで運ばれて症状出現する場合もありますので、ご留意ください。
  
出典・参照:森田啓文 伊比健児 西田進五 田原昭彦 横山満 金澤保 川本文彦 産業医科大学眼科学教室 産業医科大学電子顕微鏡室 産業医科大学寄生虫学・熱帯医学教室 名古屋大学医学部国際保健医療学教室 毛虫の毒針毛による眼内炎の1例  森 理 森皮膚科 電動ファン内蔵上着のファンを通して発症した毛虫皮膚炎の1例

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