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アミド型局所麻酔薬によるアナフィラキシー

2025.07.28

投稿者
クミタス

リドカイン、ロピバカインなどのアミド型局所麻酔薬によるアレルギーについては以下でも掲載しておりますが、
局所麻酔薬とアレルギー、チャレンジテスト
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3392 
今回は、創部浸潤麻酔に用いたロピバカイン(アミド型局所麻酔薬)によりアナフィラキシーショックに至ったケースについて掲載します。
 
46歳男性。腹腔鏡下結腸切除術の閉創時にロピバカインを用いて創部浸潤麻酔をしたところ、体幹に膨疹を認め血圧が軽度低下した。アレルギー反応を疑い抗ヒスタミン薬が投与された。エフェドリン投与で血圧は維持され、気道内圧の上昇や酸素化能の低下がないためアドレナリンは投与せず抜管。術後回復室で二相性アナフィラキシー反応予防のためステロイドが投与され、皮膚症状は持続していたが全身状態は安定していたため帰室した。病棟帰室20分後(創部浸潤麻酔2時間)に血圧が低下したため、アナフィラキシーショックと判断され、アドレナリンを筋肉内注射した。以降、全身状態は安定し症状の再燃はなかった。後の皮膚テストでロピバカインへの陽性反応を認め、アナフィラキシーの診断へ至った(宅野結貴, 辻川翔吾, 渡邉亮太, 末廣浩一, 矢部充英, 森隆 ロピバカインによる創部浸潤麻酔でアナフィラキシーショックを起こした1例)。
アミド型局所麻酔薬には、ブピバカイン塩酸塩水和物、メピバカイン塩酸塩なども該当します。麻酔薬とアレルギーについては、今後も追記したいと思います。
全身麻酔によるアナフィラキシー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2276 

Author クミタスさん

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