Author クミタスさん
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2025.08.15
スガマデクスは,食品添加物などに用いられるγ-シクロデキストリンを修飾した化合物で、1日約4g相当のγ-シクロデキストリンを食品から摂取するとも想定されています。スガマデクスを投与されたことが無くとも感作している場合があり、スガマデクスによるアナフィラキシー患者15人のうち,過去のスガマデクス投与の有無が明らかになっている12人全員で、初回投与での発症だったとの報告もなされています。今回は筋弛緩回復剤のスガマデクス投与直後に、皮膚症状を認めないアナフィラキシーショックを経験した方のケースについて掲載します。
80歳女性。162.0cm、42.0kg.右環指基節骨骨折の手術は問題なく終了し、ロクロニウムを拮抗し、筋弛緩状態から回復させるスガマデクス200 mgを投与した2分後に十分な覚醒と自発呼吸を確認して抜管した。スガマデクス投与10分後、収縮期血圧が50mmHg台,心拍数110beats/minute(以下bpm)台となった。血圧低下時、上半身の皮膚症状を視診し、呼吸器症状を聴診で確認したが、症状は一切認められなかった。意識は清明で、自覚症状に関する問診への応答は問題なかった。急速輸液を行いつつ、フェニレフリンを計0.2mg,エフェドリンを計16mg投与したが、血圧は回復しなかった。橈骨動脈を触知した際、手掌の温感を認めたことからアレルギー反応による血管拡張が疑われた。アドレナリン、抗ヒスタミン薬、ステロイドを準備するように手術室看護師に指示。皮膚症状がなかったため臨床診断に確信はなかったが、アナフィラキシーショックが疑われ、スガマデクス投与から17分後(血圧低下より7分後)に、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩5mgとデキサメタゾン3.3mgを投与。投与3分後(血圧低下より10分後)に血圧は120mmHg程度に回復したが、心拍数はおよそ110 bpmの頻拍のままであった。血圧が回復すると、次第に胸腹部・眼瞼・鼠径部・大腿前面を中心に発赤・蕁麻疹が発現したため、アナフィラキシーと判断され、血圧回復後5分経過の時点でアドレナリン0.3 mg を大腿部前外側の筋肉内に注射。アドレナリンの投与後一過性に収縮期血圧160mmHg程度まで上昇したが、血圧110/65mmHg程度,心拍数100 bpm 以下となり,心電図はST変化・不整脈などの病的変化は終始認めず皮膚紅潮・蕁麻疹は消退し、二相性反応もなく当日夜間にはICUを退出した(出典・参照:須貝隆之 當重明子 園田清次郎 内田直樹 血圧の回復後に皮膚症状が確認された アナフィラキシーショックの一症例)。
上記の報告では、皮膚症状の乏しさはアナフィラキシーの除外基準にはならず、むしろ重篤なアナフィラキシーショックが発症している可能性があることも示唆しています。
スガマデクスがロクロニウムと複合体を形成するスガマデクス・ロクロニウム複合体がアレルゲンとして作用した報告も見られていますが、別途掲載したいと思います。
ロクロニウム(筋弛緩薬)によるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3801
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