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カメムシと色素斑

2026.04.05

投稿者
クミタス

カメムシによる皮膚症状については以下にも掲載をしておりますが
カメムシによる皮膚症状
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4274 
カメムシによる皮膚障害においては、カメムシが分泌するアルデヒド類(ヘキセナールなど)が皮膚に付着することで起こる刺激性皮膚炎とみられています。
足底など角質が厚い部位の場合は分泌物が角層内に留まり、ヒリヒリ感などの自覚症状がなく、黄色~黄橙~褐色の色素沈着が見られることがあります。また付着した量が少なかった場合症状が強くならないケースもあり、原因不明の色素斑においてはカメムシが原因である場合があります。カメムシによる色素斑は、時間が経つにつれて濃く見えることがありますが、薄くなって消えていくケースも少なくないとの示唆もあります。
 
36歳女性で、6日前、右足底の色素斑を自覚した。色素斑は15×10mm大で、色調は褐色から橙色調で色素分布は均一で、左右対称、境界不明瞭、そう痒などの症状はなく無症候性であった。アルコール綿で拭っても脱色はみられず、ダーモスコピー所見で皮丘平行パターン(PRP)を認めた。早期の悪性黒色腫(MIS)と診断し、切除と植皮による再検を予定したが、初診8日後の入院時、色素斑は顕著に消退し生検のみで退院した。退院10日後の再診時に色素斑は完全に消退した。
64歳女性で、2日前、左足底の色素斑を自覚した。色素斑は6×5mm大で、色調は赤みを帯びた橙色調で色素分布は均一で、左右対称、境界不明瞭、無症候性であった。アルコール綿で拭っても脱色はみられず、ダーモスコピー所見は特定のパターンは認めなかった。血腫疑いの臨床診断で、経過観察となった。23日後の再診時に色素斑はほぼ消失し、以後、有事再診としたが受診はなかった(出典・参照:結城明彦, 高塚純子, 竹之内辰也 新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野 速やかに消退した足底色素斑 カメムシが原因と思われた2例)。
 
9〜65歳の男性4名、女性1名の足底に無症候性橙色色素斑が認められた。8mm大の色素斑を認めるもの、小さな色素斑を散在性に多数認められる症例があった。皮膚に色素斑を生じ、春と秋に好発するため、臀部や頰部で報告されているカメムシ皮膚炎との関連性を推察した。そこでマルカメムシ、クサギカメムシの2種を足底で踏む皮膚試験を施行し、その皮膚の変化を観察した。クサギカメムシでは試験開始5分以内に自験例と同様の橙色色素斑が出現し、2週間で完全に消退した。試験経過中カメムシ皮膚炎とは異なり、炎症所見は全く認めなかった。以上より自験例の色素斑はカメムシにより生じた足底橙色色素斑と判断した。治療は不要で2週間以内に自然消退する(出典・参照:泉谷一裕 泉谷皮膚科 カメムシにより生じた足底橙色色素斑)。
虫と症状出現に関しては以下もご覧ください。
昆虫による皮膚炎〜刺激物質
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4673
毛虫と眼の疾患
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4886

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