イヌサフランを食べ死亡する例が報告されています。
イヌサフランは、観賞用として栽培される方もいらっしゃいますが、食用の行者ニンニクと間違われたまま栽培されていたり、葉を行者ニンニクの葉と思い採取し誤食するなどで食中毒を引き起こします。
イヌサフランの毒性と毒のある部分
イヌサフランはアヤメ科のサフランとは全く異なる植物で、有毒成分はアルカロイド(コルヒチン)になり、喫食した際には嘔吐、下痢、呼吸麻痺などの中毒症状を引き起こします。
食べた場合以外においても、以下対処が必要になるとされています。
眼に入った場合:直ちに流水で15分間以上洗浄した後,医師の手当てを受ける。
皮膚に付いた場合:汚染した衣服を脱ぎ,触れた部分を多量の水で洗い流す。
皮膚に炎症を生じた場合は医師の手当てを受ける。
吸入した場合:直ちに空気の新鮮な場所に移し,毛布などで保温して安静にさせ,速やかに医師の手当てを受ける。
出典:平成 22 年度食品安全確保総合調査 「輸入食品等の摂取等による健康影響に係る緊急時に対応するために実施する 各種ハザード(微生物・ウイルスを除く。)に関する文献調査報告書」
急性毒性(50%致死量等を含む)は経口投与で86μg/kgになり、体重50㎏の方で4.3mgの摂取で半数の方が死に至る量になります。
葉、花、球根部分ともに有毒成分が含まれますが、球根1つ10gほどに0.2~0.5%のコルヒチンが含まれるため、球根1つ中に2~5mgが含まれることになり、球根1つで致死性があります。
行者ニンニクとの類似点と相違点
近似点:
・イヌサフランと行者ニンニクは葉の形が似ています。
相違点:
・行者ニンニクとの見分け方として、葉を揉むと行者ニンニクはニンニクの香りがします。
・1つの芽からの葉の枚数が行者ニンニクの方が少ないことが多いのですが、必ずしもそうでなく比較しないとわかりにくいかもしれません。
行者ニンニクにも下痢をおこす可能性が
行者ニンニクは、ニンニク同様ヒガンバナ科ネギ属の植物になり、ニンニクの香りが強くします。
「にんにくで腹痛、下痢をする人は」
にも記載しましたが、ニンニクに含まれる「アリシン」は行者ニンニクにも含まれ、特に早く摘み取られた行者ニンニクにはアリシンが多く含まれます。
そのため行者ニンニクを摂取して下痢をおこすことがありますので、ニンニクで下痢、腹痛をおこす方は留意の上、摂取されるのが良いでしょう。
間違いやすい植物
ほかにもイヌサフランはオオバギボウシ(若葉の呼称はウルイ)と間違われることがありますが、オオバギボウシは、有毒のバイケイソウにより似ており、こちらも注意が必要です。
行者ニンニクにより似ていますがイヌサフランとスズランも葉の形が似ており、スズランも致死性のある中毒性の毒を含む植物になります。
また皮がむかれた状態のイヌサフランの球根は、じゃがいもに間違われることもあります。
ユリ科のスイセンは、葉はニラ、ノビルに似ていますが、スイセンにもアルカロイドが含まれ有毒になります。
観賞用の植物は食用にせず、間違って収穫しないように食用の植物と一緒に栽培しない、採取する際は似た植物で毒性のある物があるかを調べておけると望ましいですね。
卵・小麦・乳を使用していないおもいやりおでん
125kcal/1袋(380g)あたり
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あえて常温でいただきまし…