親指しゃぶり、爪噛みの癖があった子供は、癖がなかった子に比べて、アトピーへの感作が少ないかもしれない?
1972年~1973年生まれの1,037人において、5歳、7歳、9歳、11歳時における親指しゃぶり、爪噛みの癖の有無と、その後のアトピー性疾患の感作状況をまとめた報告が最近なされました。
5歳、7歳、9歳、11歳時に親指しゃぶりか爪噛みのいずれか癖があった方においては、13歳時点でのアトピー性疾患の感作有は40%、親指しゃぶりの癖がなかった方では49%、親指しゃぶりと爪噛みの両方の癖があった方では31%であった、
32歳時においても引き続き、親指しゃぶりか爪噛みのいずれか癖があった方においては、アトピー性疾患の感作がより低い傾向が見られた、
ただ、喘息や花粉症の発症状況においては、親指しゃぶり、爪噛みの癖のあった子供とそうでない子供との間に差はなかった、との内容になっています。
親指しゃぶり、爪噛みの癖を推奨するものではないが、衛生仮説の観点から捉えると、親指しゃぶり、爪噛みにもポジティブに捉える要素があるのではないか、と示唆しています。
出展・参考:Thumb-Sucking, Nail-Biting, and Atopic Sensitization, Asthma, and Hay Fever
暴露が少ない、衛生的であることがアレルギーの発症要因になるという考え方は、衛生仮説 (Hygiene Hypothesis) と言われ、1989年の登場後さまざまな報告が成され、諸論あります。
先日掲載の、兄弟姉妹において、第2子、第3子と後に生まれた子の方が、アレルギー性疾患になりにくい傾向にある可能性についても、衛生仮説の観点においては、第1子よりも第2子、第3子となり、暴露量が増えることで、アレルギー発症リスクが低減するかもしれないという考え方になります。
アレルギーと出生順との関連
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1507
保育園への早期入園など、早くからより多くの人と接触することも、暴露を増やし、アレルギー性疾患の発症予防可能性があるのではないか、との視点もあります。
すべてのアレルギー性疾患の発症に影響するかは検証段階とも言えますが、アレルギー性疾患の発症に影響する可能性のある要因の1つとして関連するトピックスを今後もお送りします。
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