1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

ダニが誘引されやすい物質、忌避する物質

2018.05.22

投稿者
クミタス

家の中に存在するダニには以下が挙げられ、ダニの死骸片や唾液などの体液、糞がアレルゲンとなり得ます。
ヤケヒョウダニ、コナヒョウダニ、アシブトコナダニ、サヤアシニクダニ、ケナガコナダニ、イエニクダニ
中でもアレルギー反応のある方の多いヤケヒョウダニとコナヒョウダニはアレルゲンタンパク質の相同性が高く、両方にアレルギー反応を示す傾向もあります。

ダニは何を好んで近づいてくるのか?


ダニは視覚が機能していない一方、嗅覚、触覚が機能しており、匂いに誘引され、匂いのある場所にも集まりやすくなります。ダニが誘引される匂い成分としては以下などが挙げられます。
・ノナナール、デカナールなどの脂肪族アルデヒド
・パルミチン酸などの脂肪酸、プロピオン酸ゲラニルなど

中でもノナナールは揮発性の比較的高い油脂成分でダニ誘引性が高いと考えられており、人の頭皮や前腕などの皮膚表面にも存在します。ダニはこれらの匂いに誘引され、人間の皮膚の落せつ、フケを餌にします。枕や寝具はダニにとって誘引物質と餌が存在する場所になるため、ダニが集まりやすく、繁殖しやすい環境でもあり、就寝時のアレルゲン低減対策が必要になります。就寝時の防ダニ対策においては、ベッド、布団に存在するダニの吸引、布団カバーなど様々な対策がありますが、誘引物質と餌の量の発生を減らすうえでは、就寝前の入浴により就寝時点で皮脂汚れが少ない状態にしておくことや、枕カバーをよく洗い皮膚があたる部分の寝具の皮脂汚れを残しておかないようにすることも有用とも言えます。

ダニが嫌がるものは?


一方、ダニが好まない匂いもあり、以下等において忌避作用の可能性を挙げる意見もあります。
・D-リモネン(レモングラス、レモン、柑橘類など)
・シトラール(レモングラス、シトロネラ(コウスイガヤ)、レモン、柑橘類、生姜、山椒など)
・メントン(メントール)
・シンナムアルデヒド(シナモン)
・ベンジルアルコール(酢酸ベンジルはジャスミン、イランイランの芳香成分になります)
・フェネチルアルコール(バラ、カーネーション、ヒヤシンス、アレッポマツ、イランイラン、ゼラニウム、ネロリ、キンコウボクなど)
・α-ピネン、βーピネン(ヒバ、ヒノキ)

濃度、ダニの種類によっても異なりますが、忌避効果としては、一定期間において活動を抑制したり、近付けさせないようにするなどの可能性が示唆されています。

参考:数種の植物精油のダニ類に対する効果
Repellent activity of essential oils from two species of Citrus against Tetranychus urticae in the laboratory and greenhouse
Plant Essential Oils as Repellents and Deterrents to Agricultural Pests

    {genreName}

      {topics}