フタル酸エステルは、フタル酸ジ-n-ブチル(DBP) 、フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)(DEHP)、フタル酸ベンジルブチル(BBP)、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジ-n-オクチル(DNOP)などの総称で、プラスチックに柔軟性を持たせる可逆剤、溶剤、香料保留剤として使用されています。ポリ塩化ビニルが材質の壁紙、プラスチック製品、家庭用の噴射式芳香剤、消臭剤等から検出され、壁紙、プラスチック製品から浸み出、室内空気中やハウスダストに吸着して存在することが珍しくない物質でもあります。
フタル酸ジ-n-ブチル(DBP)、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)、フタル酸ベンジルブチル(BBP)については、食品衛生法施行規則第78条で規定のおもちゃの可塑剤が使用された材料部分で 0.1%超の含有が禁止、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジ-n-オクチル(DNOP)については、おしゃぶり、歯がため等の乳幼児が口に接触するおもちゃのうち、口に接触する部分では可塑剤が使用された材料でできた箇所は0.1%超含有が禁止。DINPは乳幼児が口に接触するおもちゃのうち、乳幼児が口に接触しない部分もDINPを原材料としたポリ塩化ビニルを使用することは禁止されています。
アレルギーの観点での影響可能性においては、マウスでの胎児期、乳児期にフタル酸エステルに暴露することにより児のアレルギー性喘息の発症リスクが高くなる可能性を示唆する報告等がなされていますが、最近のドイツでのマウスでの試験からの報告では、母親の尿中のベンジルブチルフタレート(BBP)代謝物濃度の高さと、子供のアレルギー性喘息の存在との間に明確な関係がある可能性があり、エピジェネティックな変化を介してT H 2分化に関与する遺伝子の発現を調節することにより、母親のベンジルブチルフタレート(BBP)曝露が子孫におけるアレルギー性気道炎症のリスクを高める可能性についての示唆もなされています。
札幌、デンマーク、ドイツ、アメリカ、中国での室内におけるフタル酸エステルの量を調査した報告では、日本の室内におけるフタル酸エステルの量は決して少なくはないものの、今までのところヒトにおける尿中代謝物濃度と喘息やアレルギーとの関連に関しては明確になっていない面があります。感受性の高い小児期におけるアレルギー発症との関連について等、今後より明らかになる可能性はありますが、体内に依り込まれる量を減らす上では以下対策なども参考にしていただければと思います。
・室内温度を上げ過ぎない
フタル酸エステルは半揮発性有機化合物で揮発性あまり高くはないと見られていますが、室内温度が25℃、36℃、45℃、55℃では温度が上がるにつれ、空気中に放出されるフタル酸エステルの量が多くなるとの報告もあります。
・口にいれない
フタル酸エステルが吸着しやすいハウスダストを口に入れないようにする
出典・参考:Maternal phthalate exposure promotes allergic airway inflammation over 2 generations through epigenetic modifications
室内空気質中フタル酸エステル類曝露とアレルギーへの影響
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