Author クミタスさん
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2017.10.19
手術において切開、切除、接合、縫合などで傷ついた組織から血液や体液が漏れて傷口の治りが遅くなったり、細菌が増殖するといったことを避けるために、組織接着剤(フィブリン接着剤、フィブリン糊)で組織の隙間を埋めることがあります。血漿成分由来の組織接着剤は、人のからだで起こる血液凝固反応を利用し、血漿由来の凝固タンパク質であるフィブリノゲン、トロンビンが主成分になります。
手術時に組織接着剤によるアナフィラキシーショックが起こる場合があり、アドレナリン投与、全身管理により軽快する例が見られています。組織接着剤を使用した気胸の手術時に症状出現した例、また慢性中耳炎の治療においてもアレルギー反応が見られることがあります。手術時の組織接着剤によるアナフィラキシーについては、投与後に直ちに発症した例、約1時間経過後の発症例も見られており、11例の中では7例で何らかの皮膚症状、10例でショックを呈しています。
市販の組織接着剤(フィブリン接着剤、フィブリン糊)には液状、シート状があり、ヒト血漿由来のフィブリノゲン、ヒト血漿由来またはウシ血漿由来のトロンビン、ヒト血漿由来の第ⅩⅢ因子、ウシ肺由来のアプロチン、ウマ腱由来などのコラーゲンなどが含有成分になり、製造工程でブタの腸粘膜由来成分(ヘパリン)が使用されることがあります。中でもウシ肺由来のアプロチン、ウマ腱由来などのコラーゲンが抗原となっている場合があり、アプロチニンによってアナフィラキシーを発症する頻度は、初回投与で0.1%、再投与では3%との示唆もあります。
ウシ肺由来のアプロチン、ウマ腱由来などのコラーゲンが使用されていない自己フィブリン糊、自己生体組織接着剤においては、ヒトプール血漿由来中の物質がアレルゲンとなる場合もありますが、ウシ、ウマ由来成分がアレルゲンの場合はアレルギー症状出現リスクが低いとも見られています。一度症状を呈した方は相談されてみるのも良いかもしれません。
また情報をアップデートしていきたいと思います。
出典・参考:腹腔鏡手術中にフィブリン糊でアナフィラキシーショックになった1例
フィブリン糊によるアナフィラキシーショック
自己フィブリン糊を用いた鼓膜形成術(接着法)の術後成績
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