Author クミタスさん
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2017.11.02
加湿器を使用する機会も増えてくる時期でもありますが、加湿器の貯水タンクやフィルターにカビが発生している場合には、加湿器経由でそのカビを吸引する場合もあります。
加湿器を使用後に呼吸器に症状が出現する場合、以下などの症状が見られています。
・咳、たん
・発熱
・胸痛
・労作時に息苦しい
・呼吸困難
・全身の倦怠感
・胸部CTで粒状影、すりガラス状陰影、浸潤影が見られる
・間質性肺炎
・低酸素血症
加湿器肺では上記を一例とした症状が見られており、加湿器を使用開始して2~3か月後での症状出現、40~60歳代の方での発症が比較的多く見られています。
同様の症状が出現する、居住宅内の環境が影響する呼吸器障害として、飼育する鳥の糞による過敏性肺炎もあり、加湿器肺との鑑別が必要となることもあります。
加湿器経由で吸引する可能性のある物質には以下が挙げられます。
・グラム陰性桿菌
・グラム陰性桿菌が産生するエンドトキシン
・真菌
・非結核性抗酸菌(NTM)
それまでに使用していた加湿器の使用中止により症状が消失する場合もありますが、呼吸不全例などにはステロイド剤投与が必要にもなります。
加湿器の種類にも依りますが、日頃から加湿器の手入れをおこなうとともに、加湿器を使用しており、発熱、咳、動くと息苦しさがあるといった症状が続く場合は、受診し相談できると良いでしょう。
出典・参考:グラム陰性菌や真菌の関与が示唆された加湿器肺の1例
加湿器肺の臨床像の検討
Trichosporon asahiiの血清抗体が陽性であった冬期発症加湿器肺の1例
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