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粉ミルクによる食中毒例~ラクタリス(海外製品)の粉ミルクがサルモネラ汚染の疑いで商品回収中

2017.12.13

投稿者
クミタス

フランスが本拠地のラクタリス(Lactalis)は世界最大規模の乳製品企業であり、ヨーグルト、バター、チーズ、粉ミルクなどを製造し、イギリス、中国、パキスタン、バングラデシュ、スーダンなどにも輸出しています。

その製品の中で今回、粉ミルクにおいてサルモネラ汚染の疑いがあり、Milumel、Celia、Picotのブランドを含む以下製品の回収がおこなわれています。
2017年12月10日時点のプレスリリース
https://www.economie.gouv.fr/files/files/directions_services/dgccrf/presse/communique/2017/251-CP-produits-de-nutrition-extension.pdf

粉ミルクを乾燥させる施設での汚染の可能性があり、いままでにフランス国内で6か月未満の20人ほどの児でのサルモネラ食中毒が発生し、症状は回復傾向と報告されています。

サルモネラ食中毒とは


牛や豚、鶏、猫や犬などの腸の中にいる細菌で、鶏卵などの卵、牛・豚・鶏などの食肉などが主な原因食品となり、ペットやネズミなどによって、食べ物に菌が付着する場合もあります。
汚染された食品を摂取後12~48 時間(摂取菌量、健康状態、年齢によって異なります)の潜伏期間を経て、下痢、腹痛、嘔吐、発熱(38~40℃)、筋肉痛、関節痛、頭痛といった症状があらわれ、便からの排菌は症状が落ち着いてからも続きます。便は緑色がかった色の傾向にあります。
乳幼児の場合には少ない菌量でも腸炎のみならず血中に菌が入り敗血症となり死亡することもあり、高齢者そして大人でも死亡する場合がありますが、75℃で1分以上、もしくは65℃で5分間以上の加熱でサルモネラは死滅すると言われていますので、加熱調理をすることで予防し得ます。
 
参考:鶏卵のサルモネラに感染しないようにするには?~食中毒 https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/304

粉ミルクによる食中毒


2001年4月には、アメリカでEnterobacter sakazakii(エンテロバクター・サカザキ)による汚染粉ミルクへの集団感染例があります。Enterobacter sakazakiiは植物や環境を主な生息場所として広く存在していると見られ、35か国で製造の粉ミルク計141検体において20検体(14.2%)から、別の調査においても58検体中8検体(13.8%)から検出が見られています。
成人においては、感染をしても無症状のことが多い一方、「乳幼児、特に未熟児や免疫不全児、低出生体重児を中心として、敗血症、壊死性腸炎を発症することがあり、重篤な場合には髄膜炎を併発する」場合があるとの示唆があります。
Enterobacter sakazakiiは70℃以上で不活化すると見られており、社団法人日本乳業協会は、医療機関に対し育児用調製粉乳について80℃前後の熱湯による調乳、または調乳後80℃前後に加熱し冷却する方法を推奨しています。

粉ミルク(調製粉乳)は無菌食品ではないのですが、80℃以上の高温で調乳することで、上記のサルモネラも含め感染予防につながりますので、日々対応をしていきたいですね。


出典・参考:育児用調製粉乳中のEnterobacter sakazakiiに関するQ&A(仮訳)
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/050615-1.html
CODEXで、乳児用調製粉乳の微生物規格に加えられたエンテロバクター・サカザキ

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