Author クミタスさん
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2018.01.04
水で膨らむビーズを誤飲してしまったら
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1096
でも誤飲に関して記載していますが、子供においては、様々なものを口にいれてしまいやすく、また口腔とのどの距離が近く、唾液が多い、のどに物が詰まると自力で飲み込み流したり、吐き出す力が十分でないため、気道を閉塞してしまうことがあります。今回は小さな玩具、文具の誤嚥、誤飲状況とその対処法についてお送りします。
小さな玩具・文具の誤嚥・誤飲状況の調査(実施:消費者安全調査委員会。平成29年2月9日~2月20日にて、日本国内に在住する18歳以上80歳未満で、0歳~6歳の子供または孫を持つ保護者で、①~⑦に該当するそれぞれ約300人を対象に調査を実施。①玩具を「誤嚥した」、②玩具を「誤飲した」、③玩具を「誤飲しそうになった」、④文具を「誤嚥した」、⑤文具を「誤飲した」、⑥文具を「誤飲しそうになった」、⑦玩具及び文具ともに「誤嚥・誤飲経験なし」)の結果は以下となっています。
①玩具を「誤嚥した」方において
・玩具の誤嚥事故発生時の年齢は、6か月~1歳未満が最も多く26%、次いで1歳~1歳6か月で22%、1歳6か月~2歳未満で18%
玩具での痛ましい事故死例(生後9か月の男児。男児の兄姉(幼児)の1cm大の玩具を誤嚥。いつどこで玩具を誤嚥していたかは不明)では、おしゃぶり型の1cm大ほどの玩具(人形用おしゃぶり)を誤嚥していた後、離乳食を食べていた際に、突然顔色不良となり、徐々にぐったりし、それまで誤嚥していても呼吸はできていたものの、咽頭や喉頭内にとどまっていたおもちゃに粘性のある液体が絡み、おもちゃが少し移動したうえで粘性のある液体で満たされ、喉頭口をほぼ閉鎖した状態となり、喉頭閉塞型の窒息のリスクが生じた、との想定もなされています。玩具の誤嚥の直後でなくても、食事中に異変が起こる場合もあることは、認識しておきたいところです。
・過去1年間の玩具誤嚥事故発生回数は、2回が20%、3回が12%、4回以上が18%と、玩具を誤嚥している児において過去1年間で2回以上の誤嚥が50%を占める
誤嚥を経験していて直近1年で誤嚥の発生のない児が13%にとどまっており、誤嚥を繰り返している児、状況にある児が多い状況も伺えます。
・誤嚥した玩具・文具は多い順に、ビー玉・おはじき、ビーズを使った玩具、小さなボール、おもちゃの弾丸、ブロック・積み木、食べ物の形をした玩具、シャボン玉液、ままごと玩具、玩具の部品、粘土、ミニカー、玩具から外れた磁石、人形・ぬいぐるみ、玩具から外れた電池、風船など
・誤嚥した玩具の大きさは6mm~1cmが40%、1.1cm~2cmが21%、0~5mmが19%。子供の月年齢別では1歳までの児では1cmまでの大きさの玩具の誤嚥が多く、1歳以降3歳までは1cm未満~3cmほどの玩具の誤嚥が多くなり、5cm大の誤嚥も発生。後遺症のある誤嚥例では6か月未満の児で1cm大、1歳~2歳未満の児で1cm大、2cm大での報告がなされています。
・誤嚥しやすい形状として、どの面からみても同じような大きさの球形、立方体等の誤嚥が49%と最も多く、平べったい物が27%、円柱・直方体等の細長いものが10%
どの面からみても同じような球形、立方体等の形状、または平べったい形状のビー玉・おはじき、ビーズを使った玩具、小さなボール、おもちゃの弾丸、ブロック・積み木、食べ物の形をした玩具には注意がより必要でもあり、また1歳までは1cmまでの大きさのもの、1歳以降でも1cm未満~5cmくらいまでの大きさの玩具・文具の誤嚥は起こり得るところでもあります。
・玩具を誤嚥・誤飲した、誤飲しそうになった児の保護者と、玩具・文具の誤飲・誤嚥経験のない児の保護者で「玩具の対象年齢を確認する」方はそれぞれ34%、38%とそれほど差はないものの、「家に当該玩具の対象年齢に達しない子供がいる場合でも購入する」方は26%、15%と、玩具を誤嚥・誤飲した、誤飲しそうになった児の保護者で対象年齢に該当しない玩具を購入する方がより多い
対象年齢に該当しない玩具を購入する理由として、「対象年齢は目安であり使い方、子供の発達次第」、「子供の月齢よりも少し上のおもちゃを与えることで、子供へのハードルを上げてレベルアップを図りたい」、「子供の趣味に合わせて」などが挙げられています。
・事故時の対応として思いつく対処法は、「背中をたたく」71%、「口の中に指を入れる」59%、「逆さにする」39%。「背部こう打法をおこなう」、「ハイムリック法(腹部突き上げ法)をおこなう」は、24%、19%と対処法として思いつく方がより少数
背部こう打法、背部こう打法変法、ハイムリック法(腹部突き上げ法)については、以下にも記述があります。
<窒息発生時の対処方法>
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/consumer_safety_release_171120_0001.pdf
玩具・文具を誤嚥したことが原因でぐったりした状態の場合は、望ましい対応として、まずは119番要請をしたうえで、救急車の到着までの時間で、誤嚥した玩具・文具の取り出しを試み、できるだけ早期に呼吸ができる状態にすること、が挙げられています。3歳までにおいて3cm大までの誤嚥が多く見られ、0~5mmほどの小さい玩具での誤嚥のケースも少なくなく、1cm大での後遺症の残る誤嚥例があるなど、6mm~2cmの大きさの物での窒息の可能性が示唆されています。粘性のあるものが絡むことで気道閉塞を起こしやすくなる可能性もありますので、どの面から見ても同じ大きさの物や平べったいもの、ビー玉・おはじき、ビーズを使った玩具、小さなボール、おもちゃの弾丸、ブロック・積み木などは特に、保護者が気が付かないうちに児が手に取ることができる場所に置かないようにする、玩具・文具の一部が外れやすい状態になっていて誤嚥する可能性がないかなど確認しておくことも望ましいでしょう。
出典・参考:消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書 【概要】 —玩具による乳幼児の気道閉塞事故— (消費者安全調査委員会)
https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_013/pdf/report_013_171120_0001.pdf
小さいおもちゃの 誤嚥 ごえん ・窒息事故に注意!
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/consumer_safety_release_171120_0001.pdf
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