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小麦粉の替わりに米粉を使用する場合の留意点 2017.5.25更新

2018.01.17

投稿者
クミタス

製粉、でん粉損傷程度によっても異なりますが、小麦粉よりも米粉(うるち米)の方が吸水性が高く、吸油性が低い傾向があります(白玉粉、寒梅粉などもち米が原料の場合は、小麦粉よりも吸油性が高くなります)。
小麦粉の代替として米粉を使用することも多いですが、小麦粉の替わりに米粉を使用して焼菓子、ケーキ、パンを焼成する場合、小麦粉使用時よりも焼成後の容積が低かったり、硬くなりやすくなる等の違いがありますが、他にも以下等の違いがあります。

小麦粉と米粉の違い


・焼成時間
スポンジケーキの焼成において、小麦粉使用生地よりも米粉生地の方が速く内部の温度が高くなりますが、加熱後半には低くなり、米粉スポンジケーキの焼成時間は小麦粉スポンジケーキより長くかかる傾向があります。

・固さ
焼成後の米粉スポンジケーキの内部は、焼成後の小麦粉スポンジケーキの内部よりも軟らかい一方、上面の端部は硬くなりやすい面があります。

米粉使用時の工夫として


・粉の量
米粉の量を小麦粉量の10%減にしてクッキーを焼成すると、小麦粉を使用してクッキーを焼成する場合と同様の出来上がりに近くなります。

・粉を合わせる際
豆乳や豆腐などと合わせる際に、米粉はよくかき混ぜてもグルテンの形成がなされませんが、米粉生地は小麦粉生地に比べ、粉合わせ操作による生地成分ならびに気泡の均質化が緩やかであり、また気泡の消滅も緩やかなため、米粉生地の粉合わせ回数は小麦粉生地の場合より多く必要になります。
スポンジケーキづくりにおいて、小麦粉で25回粉合わせをした生地内部の応力と、米粉で65回、または105回粉合わせをした生地内部の応力がほぼ同等となるとの報告もあります。

・焼成温度、時間
ケーキ焼成において、焼成温度を低めにし、小麦粉使用生地の焼成時よりも米粉使用生地焼成時は長い時間焼成することで、表面の硬さを抑え、中心部の火通りがより良くなる面があります(例:卵、乳を使用し160℃で焼成した場合、小麦粉使用生地で38分焼成、米粉使用生地で45分焼成)。

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