急性の食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)における主な症状としては、原因食物の摂食から1~4時間後の反復性嘔吐、無気力、蒼白、24時間内の下痢、脱水などが挙げられています。食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)は乳幼児だけでなく成人での発症ケースも見られますが、海外でのケースを含めると、穀物の中では、米、オート麦、トウモロコシ、大麦、小麦は離乳食でおかゆ・ポリッジ、シリアルとしての摂食機会もあり、食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)の原因食物になることが比較的多い食物の1つでもあります。
オーストラリアでの2012年1月から2014年5月までに診断された食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)242例では、米が最も一般的な誘因食物で、牛乳、卵、オート麦、鶏肉/魚がそれに続き、米のFPIES児は、トウモロコシ(18%)や小麦(7%)と比較して、オート麦(40%)に反応する可能性が高かった(すべての比較でp<0.05)との報告などが見られています。食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)において、複数種の食物に症状出現することもありますが、上記以外の他報告も含め、今後も掲載したいと思います。
オーツ麦(オート麦)による食物蛋白誘発胃腸炎、トウモロコシアレルギーについては以下にて掲載しております。
オーツ麦(オート麦)による食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1324
トウモロコシによるアレルギー~青年期以降発症の例から
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2968
トウモロコシによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3319
洗顔料に含有する食物抗原によるアレルギー~小麦以外の例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3246
出典・参照:Fpies Epidemiology in Australia: Results from a 2-Year Prospective Population Study
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