乳タンパク質の中には、pHを酸性にすると凝固する性質をもつものがあります。大豆タンパク質においても同様の性質があり、豆乳ヨーグルトは乳酸を利用して豆乳を凝固させたものになり、乳酸は乳酸菌の乳酸発酵により生じます。
今回は、豆乳ヨーグルトづくりにおける適した条件例についてお送りします。
適した条件
■乳酸菌の種類
乳酸菌の中でも、ぬか漬け、すぐき漬け、キムチ、ザワークラウトなどの発酵にも関わるラクトバチルス プランタラム(Lactobacillus plantarum)、また市販の乳製品・乳酸菌飲料に含まれることのあるラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)などは、豆乳ヨーグルトづくりに向いているとも見られています。
乳酸菌自体は乳成分を含みませんが、発酵食品を製造する際に、発酵を始めるうえで使用する乳酸菌の培養物(スターター)を培養するための培地の構成成分に、乳成分が使用されることがあります。乳成分の残留量が一定以上となり最終製品中に数ppm超含まれる場合は、製品に乳成分を含む旨、アレルゲン表示が必要になります。
■豆乳の大豆固形分
タンパク質量の多い豆乳、大豆固形分の高い豆乳を使用することで、より固形化しやすくなる面があるとの示唆もあり、大豆固形分8%以上の豆乳が適していると見られています。
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■室温
発酵速度は菌種、室温によっても異なり、ラクトバチルス プランタラムでの豆乳ヨーグルトづくりにおいては、発酵しなめらかな状態になるうえでは、
室温29℃~で24時間~36時間ほど
室温20℃~28℃で30時間~48時間ほど
室温19℃以下で36時間~72時間ほど
が目安にも挙げられています(場合により∔α。参照:「ソイヨーグル」商品)。
豆乳専用とする種菌商品においては、牛乳での乳酸発酵に向かない場合もありますが、乳成分が使用されていない種菌商品もありますので、ご興味のある方は試されてみても!
出典・参照:Lactobacillus plantarum HOKKAIDO を用いた豆乳ヨーグルトの製造およびその機能性
市販乳酸菌による牛乳および豆乳類のヨーグルトの性状
発芽玄米浸漬水中から分離された乳酸菌を用いた 豆乳ヨーグルトの作成
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