焼菓子を家庭で焼成する際、油脂の選択肢には菜種油、ごま油、米油、オリーブオイル、グレープシードオイル、バターなどが挙げられますが、オイルの違いによりクッキーやケーキなどの焼成において、油脂の違いができあがりにどのような影響を及ぼすのでしょうか?
■ちんすこうの場合
ちんすこうの焼成には通常、ラードが用いられますが、ラードの替わりに各種油脂を用いた場合は以下傾向が見られます。
配合は、小麦粉120g、砂糖90g、油脂58g。油脂は50℃に温め、砂糖を加え混ぜた後で、小麦粉を加え混ぜたところ
比容積(膨らみの傾向一例)
ラードとほぼ同等:菜種油、米油、ココナッツオイル
ラードよりも高い:アボカドオイル<オリーブオイル<バター<ごま油
砕けやすさ(傾向一例)
ラードとほぼ同等:菜種油
ラードよりも高い:米油<ごま油<バター<アボカドオイル<オリーブオイル<ココナッツオイル
■シフォンケーキの場合
小麦粉(薄力粉)、鶏卵、砂糖、牛乳、油脂を使用したシフォンケーキ作りにおいては(傾向一例)
比容積(膨らみ)(高⇒低)
サラダ油>バター=ショートニング
きめの細かさ(より細かい⇒粗い)
ショートニング>バター>サラダ油
やわらかさ(よりやわらかい⇒硬い)
サラダ油>バター=ショートニング
パウンドケーキにおいても同様の傾向になりますが、ケーキ生地でバターを使用する場合は、生地の温度が低いと生地の中で一部固形化し、メレンゲ、泡を潰してしまうことにもなります。生地の温度をバターが固形化しない30℃~位の温度で調理できると良いでしょう。
植物性油脂間での違いがあるか、なども今後情報をアップデートしていきたいと思います。
出典・参照:多種の油脂を用いた琉球菓子“ちんすこう”の調製
シフォンケーキにおける油脂の種類が膨化に及ぼす影響
卵・小麦・乳を使用していないおもいやりおでん
125kcal/1袋(380g)あたり
16380
食物アレルギー体験レポーター岡夫婦
常温と温めた状態の2パタ…