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果実、野菜に含まれるアレルゲンの1つであるGRPの特徴

2022.02.23

投稿者
クミタス

新たな果物・野菜アレルゲン~GRP
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2840
でも掲載しておりますが、果実、野菜に含まれるアレルゲンの1つであるGRP(Gibberellin-Regulated Protain ジベレリン制御タンパク)は加熱や消化に強い性質があり、GRPに反応する場合、全身症状を呈する可能性があります。また、同じく果物、野菜に含まれるアレルゲンの1つで、こちらも加熱や消化に強い性質であるLTP(約7~13kDa)と構造が似ています。

各果実のGRP(約7kDa)
桃:Pru p 7
サクランボ:Pru av 7
梅:Pru m 7
ザクロ:Pun g 7
オレンジ:Cit s 7

GRPとの関連が疑われたイチジクによるアナフィラキシーの報告も見られています。

最近では、ヒノキ科樹木のホソイトスギ花粉中のBP14(Cup s 7)は GRPとみられ、桃のGRP(Pru p 7)、オレンジのGRP(Cit s 7)などとの類似性が示唆されています。ヒノキ科樹木花粉のGRPに感作して、GRPを含有する桃、サクランボ、梅、ザクロ、オレンジなどを摂食して症状が出現する可能性があり、ヒノキ科樹木花粉のGRPと果実のGRPにおいて交差反応性が考えられていますが、複数の果実間での交差反応性含め、また情報をアップデートしていきたいと思います。

参考:遠藤瑠璃子 神﨑美玲 禾紀子 水戸済生会総合病院皮膚科 ひたちの中央クリニック皮膚科 ジベレリン制御蛋白との関連が疑われたイチジクによるアナフィラキシーの1例 2022
A new allergen family involved in pollen food-associated syndrome: Snakin/gibberellin-regulated proteins
食物アレルギー診療ガイドライン 2021

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