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手に湿疹がある場合

2019.01.16

投稿者
クミタス

手に湿疹がある場合、以下などの症状である場合があります。

・主婦湿疹
水仕事や頻回の手洗い、洗剤の使用などにより皮脂が失われ、乾燥により皮膚バリア機能破綻が進んだ皮膚に、家事や作業などでの摩擦などによる物理的刺激や化学的刺激などが加わり、かさつき、ひび割れ、かゆみ、腫れ、水疱などが起こるとみられています。

・慢性湿疹
手の限局した部分の皮膚のかゆみが非常に強く、掻破により皮膚が赤くなり、繰り返すことにより皮膚が厚くなる苔癬化(たいせんか)がみられます。不眠など内的因子による影響可能性が考えられています。

・刺激性接触皮膚炎
酸、アルカリ、化学薬品、灯油、ガソリン、農薬、肥料、植物、昆虫などとの接触が刺激となり、接触部を中心に乾燥し、しわができたり、亀裂などができ、刺激が続いたり掻きむしっているうちに皮膚症状が悪化します。

・アレルギー性接触皮膚炎
アレルギーを引き起こす物質との接触により、腫れ、赤み、丘疹、水疱、びらんなどの急性湿疹の症状が出現し、痒みが強い傾向があります。アレルギーの反応が強い場合には、水ぶくれ、潰瘍などが見られるようになります。

・アトピー型
もともと皮膚バリア機能が低下しやすい素因がある方に、手の平、手の甲や手首に慢性的に持続する湿疹が形成されることがあります。一度湿疹が生じると、 同じ場所にくり返し生じることが多い傾向がみられています。

・掌蹠膿疱症
手のひら、足のうら、すねや膝、肘、頭などに、かゆみを伴う感染性ではない水疱からできる膿疱が出現し、かさぶた(痂疲)となり、はがれ落ちたり、表面の角層が厚くなる部分ができたりします。爪の変形、骨、関節が痛む場合もあります。喫煙者での発症が多く、2~3割は扁桃腺や歯、鼻などでの細菌による慢性炎症や金属アレルギーが関与している可能性があります。慢性炎症の加療、歯科金属が原因であれば除去など原因対処により症状改善するとみられています。原因不明の場合も平均で3~7年で改善するとの示唆もあります。

・異汗性湿疹(汗疱)
手のひら、手足の指、足のうらにかゆみを伴う水疱が多発し、膿疱があらわれることもあります。感染性ではなく、汗、アトピー素因、歯科金属など金属アレルギーなどの関連も考えられています。

・白癬
手白癬は真菌の一種である白癬菌(いわゆる水虫)が手のひらに感染することで、手のひらに鱗屑が付着し、角質が増殖し硬くなったりします。かゆみは感じないこともあり、片手のみにみられることも多くあります。また手の甲の白癬の場合もあります(体部白癬)。

・稽留性肢端皮膚炎
膿疱性乾癬の1亜型といわれている比較的稀な疾患で、指先に膿疱(のうほう)ができてはがれる、がくり返され症状は爪にも及ぶことがあります。

皮膚に発疹や湿疹がないのに、かゆみがある皮膚掻痒症においては、内臓疾患が背景にある場合もあり、ほかに上記以外で尋常性乾癬、膿疱性乾癬、好酸球性膿疱性毛包炎などで手に症状が出現する場合、複数の合併である場合もあります。手にかゆみがあり湿疹がある場合、炎症を鎮静し保湿をおこなうことで改善する場合も多いですが、かゆみが続き改善しない場合は、受診し相談できるのが望ましいでしょう。

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