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ほうれん草による症状可能性①

2019.01.20

投稿者
クミタス

ほうれん草はキヌア、甜菜、アマランサス、オカヒジキ、トンブリなどと同じ科の植物になります。ほうれん草はシュウ酸塩を多く含むことが知られていますが、多飲すると緑茶、抹茶、コーヒー、ココアからの摂取なども多くなる場合があります。

シュウ酸含有量
ほうれん草 800mg/100g
キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、レタス 300mg/100g
玉露 1,350mg/100g茶葉
抹茶、煎茶 1,000mg/100g茶葉
粉茶 17.2mg/100ml(茶葉3gに100℃180mlの蒸留水を加えて1分間浸出)
玉露 8.5mg/100ml(茶葉3gに100℃180mlの蒸留水を加えて1分間浸出)

尿で排出されるシュウ酸量が多いことは尿路結石症のリスク要因の1つとなるとみられていますが、シュウ酸塩を多く含む食品を食べる際に、カルシウムを含む食品を食べることで腸内のシュウ酸とカルシウムが結合し便として排出され、尿中のシュウ酸量が増えにくくなると見られています。また、クエン酸はシュウ酸とカルシウムが尿中で結合するのを抑制するとの示唆もあります。一方、脂肪成分を多く含む食品を摂取すると、脂質のうち吸収されずに腸内に残った脂肪酸とカルシウムが結合し、シュウ酸と結合するカルシウムが減少してしまうことで、腸管からのシュウ酸の吸収が増加し、尿でのシュウ酸排出が増加する可能性があります。
ほうれん草に含まれる水溶性シュウ酸塩は茹でることで茹で汁に一定量溶出します(3分間ゆでることでの除去量は37〜51%との示唆もあります)。過去に尿路結石症を発症したことのある方など発症リスクのある方で、日常的にほうれん草を多く摂取する方は、カルシウム、クエン酸を多く含む食物との摂取など食べ合わせや調理の工夫ができると良いでしょう。

ほうれん草によるアレルギーにおいては、食物依存性運動誘発アナフィラキシーと考えられる報告例があり、ほうれん草のみにアレルギー症状はなく、ほうれん草摂食+アスピリン内服+運動負荷にてアナフィラキシーがみられており、他のおかずと一緒にほうれん草のおひたしを摂食し1時間後に運動をしたところ、約15分後に呼吸困難、じんましんが出現しています(出典・参照:ほうれん草による食物依存性運動誘発アナフィラキシーの1例(神戸労災病院皮膚科 松永亜紀子、中野英司 皿山泰子 神戸大学医学部 清水秀樹))

また、ほうれん草は野菜の中ではヒスタミン量が比較的多いですが、ヒスタミンによる食中毒の場合は、ほとんどが魚介類によるもので、ザワークラウトなどに比べてもヒスタミン量は多くはないところでもあります(数値は文献により異なります)が、ヒスタミンと発疹、ほうれん草によるアレルギーの報告例について、今後もアップデートしていきたいと思います。
ヒスタミン量(一例)
ほうれん草 30~60mg/kg
なす 26mg/kg
アボカド 23mg/kg
シャンパン 670mg/kg
ザワークラウト 229mg/kg以下
発酵野菜 39.4~42.6mg/kg
赤ワイン 24mg/L以下、3.6~3.7mg/kg 
干アンチョビー 348mg/kg
魚醤 196~197mg/kg
ハードチーズ 25.2~65.1mg/kg

出典・参照:Histamine Intolerance: why freshness matter、食品安全員会ヒスタミンファクトシート

Holmes RP, Goodman HO, Assimos DG. Dietary oxalate and its intestinal absorption. Scanning Microsc. 1995;9:1109-18;discussion 1118-20.
中原経子.緑茶の蓚酸含量ならびに緑茶浸出液中の蓚酸.栄養と食糧.1974;27:36-8.

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