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アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法 2.16更新

2019.02.12

投稿者
クミタス

スギ花粉の舌下免疫療法においては、治療1年目より2年目で効果が大きく増強するとの示唆もあり、概ね良好な成績も見られています。他のアレルギー疾患の既往による影響は気になるところですが、スギ花粉、ダニの舌下免疫療法において、
・アトピー素因が高い
・多抗原に強く感作している
方では、注意が必要であり、一時中断が必要になるケースとして以下などが挙げられています。
・舌下免疫療法が原因以外の気管支喘息や急性蕁麻疹が出現した場合
・舌下免疫療法直後に咳が続く
・舌下吐き出し法で改善しない消化器症状がある場合
また、スギ花粉の舌下免疫療法にて有効であった場合でも、ヒノキ花粉のアレルギー性鼻炎には有効ではない例も少なくない面も伺えるところでもあります。

スギ花粉と交差反応性のある食物に関する変化


トマトはスギ花粉と交差反応性があることから、スギ花粉症患者さん、スギ花粉に感作している方で、トマト抗原に感作している方、トマトにPFAS(花粉関連食物アレルギー症候群)の症状がある方もいらっしゃいます。
スギ花粉の舌下免疫療法をおこなった場合の変化として、スギ花粉の特異的IgE抗体価上昇、トマトの特異的IgE抗体価上昇がみられることがあります。トマトの特異的IgE抗体価上昇は、感作増、スギ花粉との抗原交差性による影響も考えられますが、​スギ花粉の舌下免疫療法開始時に、トマトにPFAS(花粉関連食物アレルギー症候群)の症状出現歴のある方においても、治療開始初期に短期間の軽症の副反応があったものの、スギ花粉の舌下免疫療法を継続できている例なども報告されています。
スギ花粉舌下免疫療法中にトマトのアレルギー症状が出現する場合は、スギ花粉舌下免疫療法を中断することもあるとの前提で、トマト摂取時にアナフィラキシーや重篤な症状の既往をもつ方においては、注意を払いつつ対応されるところでもありますが、また経過に関する情報などもアップデートしていきたいと思います。


出典・参照:ランチョンセミナー アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法~小児から成人まで効果的に安全に行うためのポイント~
トマト抗原クラス1以上の症例におけるスギ花粉 舌下免疫療法の安全性と血清特異的 IgE 抗体の変化

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