主な吸入アレルゲンとしてはダニ、花粉、ペット、真菌、昆虫が、主要な花粉アレルゲンにスギ、カバノキ科植物、イネ科植物、ブタクサ、ヨモギが挙げられます。
5月~7月ごろに多く飛散するのがイネ科のカモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ、ネズミホソムギなどの花粉になり、イネ科植物花粉と交差反応性があり、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)の原因食物となり得るものに、ウリ科のメロン、スイカ、ナス科のトマト、ジャガイモ、またキウイフルーツ、オレンジ、ピーナッツが挙げられます。
イネ科花粉アレルゲンの感作率
カモガヤ花粉アレルゲンの感作は、ブタクサ花粉などとほぼ同じく1歳児においても見られていますが、小児科に受診中の小児を対象に、小麦、小麦のアレルゲンの1つであるω-5グリアジンや高分子グルテニン、ブロメライン由来糖鎖(多数アレルゲン間で交差抗原性の原因になっていると考えられている糖鎖アレルゲン)、イネ科植物のオオアワガエリ、オオアワガエリコンポーネント8種に対する特異的IgEを測定したところ、
ω-5グリアジンと高分子グルテニン特異的IgEの陽性率は、
小麦アレルギー群で67%、50%、
小麦依存性運動誘発アナフィラキシー群で25%、38%、
非小麦アレルギー群で0%、9%で、
非小麦アレルギー群の小麦特異的IgE陽性6例中、ブロメライン由来糖鎖陽性は1例、
各群のオオアワガエリ特異的IgEの陽性率は55~67%、オオアワガエリコンポーネントの Phlp4への感作は各群で36~67%であった(出典・参照:小麦アレルギーにおける小麦およびイネ科花粉アレルゲンコンポーネント、CCDの感作状況についての検討 福田啓伸 吉原重美 有阪治 獨協医科大学小児科)
など、オオアワガエリ花粉アレルゲンの感作率は、小麦アレルギーでない小児においても55~67%であり、また別の調査で食物アレルギーと診断された10歳未満の児に、2015年1月1日~2017年9月30日に特異的IgE検査をおこなった調査では、9歳でカモガヤ花粉アレルゲン感作率が80%近くとなっている結果も見られています。
イネ科植物間でのアレルギー
鳥餌とアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2041
では、鳥餌成分を吸入することでヒエ、アワ、キビアレルゲンに経気道感作し、ヒエ、アワ、キビにアレルギー症状を生じる場合があることを掲載しておりますが、ヒエ、アワなどのアレルゲンに経気道感作し、交差反応により小麦に反応する場合もあります。
16年間インコを飼育しており、ヒエ・アワを含む鳥餌の粉塵に曝露していた59歳女性にて、小麦による食物依存性運動誘発アナフィラキシーと診断され、その後に摂食したアワ麺でもアナフィラキシーショックを呈した。ヒエ、アワの特異的IgE抗体値はクラス6で、小麦、パン、鳥餌、ヒエ、アワでの皮膚プリックテストはすべて陽性であった。ウエスタンブロットで患者さんの血清のヒエ、アワ、小麦グロブリンに対する特異的な結合があり、患者血清をあらかじめ各抗原で中和すると、ヒエ、アワでは小麦グロブリンに対する結合が消失したが、小麦グロブリンではヒエ、アワに対する結合は残存した(出典・参照:小刀菜耶 鼻岡佳子 石井香 秀道広 広島大学大学院 鳥餌中のヒエ・アワとの交差抗原性によると考えられた小麦誘発アナフィラキシーの1例)。
イネ科植物の共通抗原性、反応に関しては今後も掲載していきたいと思います。
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