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タンパク質が不足すると 8.25更新

2019.07.30

投稿者
クミタス

栄養不良は必要量を満たさない食事、エネルギーまたはタンパクの質の低い食事内容、疾患による必要量の増加や喪失量の増加などが原因でおこります。特にタンパク質が不足するとカシオコアと呼ばれる飢餓状態となり、浮腫、肝臓の肥大、低アルブミン血症などの症状を生じます。

他の栄養素も含めタンパク質が不足すると、以下などの症状などを生じることがあります(一例)。
・浮腫(ほかにチアミン不足でも生じる)
・肝臓の肥大
・低アルブミン血症
・体重減少(エネルギーも不足した状態)
・衰弱(ほかにエネルギーも不足した状態)
・腹部膨満感(ほかにエネルギーも不足した状態)
・非鉄欠乏性貧血(血中総蛋白の値や、肝臓で合成されるアルブミンが少ないことで生じる)
・褥瘡(ほかにビタミンC、亜鉛不足も要因)
・創傷治癒遅延(ほかにビタミンC、亜鉛不足も要因)
・皮膚の角化症(ほかにエネルギー、ナイアシン、リボフラビン、亜鉛、ビタミンA、必須脂肪酸不足も要因)
・皮膚のはがれ、落屑、うろこ状皮膚(ほかにエネルギー、ナイアシン、リボフラビン、亜鉛、ビタミンA、必須脂肪酸不足も要因)
・セロファン紙様皮膚(パラフィン紙様皮膚)
・横線のある爪

タンパク質の補給量以上の窒素が常に排泄され、体タンパク質が消耗するとタンパク質欠乏症が生じることがあります。
タンパク質を摂取すると、体内で消化酵素の働きによりペプチド、アミノ酸に分解された後、腸で吸収され体に必要なタンパク質に再合成されます。バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、ヒスチジンは食事などから必要量を摂取するアミノ酸になります。
体内に糖質(グルコース)が足りない場合はタンパク質がエネルギーとして利用されますが、タンパク質と糖質を一緒に摂取すると血糖値が上昇しインスリンが分泌され、アミノ酸合成が促進されます。またエネルギーとして糖質が先に利用され、アミノ酸の利用を抑えることが可能になります。
運動時には発汗による皮膚からの窒素損失量が増え、アミノ酸が異化亢進(分解)し、体タンパク質の合成低下、体タンパク質の分解が増大しますが、運動前~後にアミノ酸、ペプチド、タンパク質の適した摂取などにより、筋タンパク質の増加にもつながり得ます。
タンパク質必要量についてなど、また続編をお送りしたいと思います。

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