Author クミタスさん
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2019.09.02
乳幼児の誤飲・誤食は、朝の7時~8時、夕方の16時~17時といった家事に忙しい時間におこりやすい傾向がありますが、その前後の時間なども含めを化学物質を誤って過剰摂取することがあります。
発生一例
・漂白中の湯飲みなどの食器を放置していて誤飲
・便器に使用中のスタンプ型のトイレ用洗浄剤を乳幼児が指で触って舐めてしまった
また、ドリンクディスペンサーを利用した飲食店利用客に、誤って洗剤の入った飲料を提供し食中毒を起こした例などもあります。誤飲した場合の症状としては、のどの痛み、舌の痺れ、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢が挙げられ、眼に入ると、充血や痛みを生じます。また大量摂取をした場合は肝機能障害、小腸潰瘍、穿孔、またそれによる下血、吐血、貧血などを起こすことがあります。
家庭内で誤飲、誤食する機会のあるものに、乾燥剤がありますが、石灰乾燥剤、生石灰、酸化カルシウムと表記されている乾燥剤で、主成分が生石灰である場合、水と反応すると熱を生じます。生石灰と水との反応を活用したものに、ひもを引っ張って温める加熱式のお弁当などがありますが、生石灰が口や目に入ると粘膜の熱傷(損傷)、呼吸器、湿った皮膚に対して炎症や刺激を生じることがあります。食品に使用される乾燥剤の袋内で粒状の状態の生石灰において、吸湿が進むと粉状の消石灰(水酸化カルシウム)になり体積が膨張しますが、アルカリ性の消石灰において口や目の粘膜、呼吸器、皮膚への刺激性があり、農作業中に目に肥料用消石灰が入った後、アルカリで角膜が腐蝕溶解し失明した事故例もあります。
肥料用消石灰の警告表示による注意喚起について
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_hiryo/lime/
飲食店で食事をした際、レジ横に設置のサービス用の飴(ビンの中に包装されていない状態で入っており、トングで取り出す)をなめたところ、口の中がヒリヒリする感覚、苦み、口腔内のただれが翌日まで続き、ビン内に入っていた石灰乾燥剤の袋が破れ中身が付着していたことが原因と考えられた例もあります。認知症の方での誤食例もありますが、強い口腔内症状がある場合は、家庭での発生時など原因と思われる現物がある際は持参のうえ、付着した手で目をこすったなど目に入った場合はすぐに流水でよく洗い、受診しましょう。
また、脱酸素剤によっては石灰乾燥剤との併用により脱酸素剤の効果が低下したり、石灰乾燥剤が破袋する場合がありますが、生石灰乾燥剤が膨張した際に破袋させないためにも、膨張できる余地のない箇所に入れたり、折り曲げたり、丸めたりしないで使用できるのが望ましいでしょう。
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