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サプリメント摂取中の妊娠~母乳育児下で児に血便が生じた例

2019.11.18

投稿者
クミタス

サプリメントを摂取していた母親が妊娠、出産、母乳育児をしていた児において、血便を生じた例がみられています。

児は母乳が主でミルクは80ml/日摂取。日齢5で点状の血便がみられ、日齢24から赤茶色の便となり、1か月検診で血便を指摘された。日齢38で紹介受診となり、体重4,845g、全身状態は良好であったが、10回/日前後の下痢と便Hb(ヘモグロビン)陽性で、好酸球は16%と増多していた。乳特異的IgE検査、プリックテストは陰性で、アレルゲン特異的リンパ球刺激試験(ALST)ではラクトフェリンのみ陽性を示した。
母親は妊娠前から母乳育児を始め2か月ほどの約1年間、市販の葉酸サプリ(葉酸、鉄、カルシウム、国産野菜、ツバメの巣エキス、乳糖果糖オリゴ糖、ザクロ果汁などを含有)を摂取しており、児が2か月時に使用を中止したところ、2日で血便は消失した(出典・参照:母が内服していた市販の葉酸サプリメントにより新生児前から血便を生じ消化管アレルギーを疑われた1例)。

サプリメントや健康食品の摂取により血便を生じることがあり、消化管アレルギー(新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎)を発症することで、嘔吐、血便、体重増加不良、慢性下痢を生じることがあります。
サプリメント、健康食品においては様々な成分が含まれ、中にはサプリメント、健康食品での使用が承認されていない医薬品成分を含む製品や、有害な不純物等を含む製品もありますが、母体が摂取しているサプリメント、健康食品が嘔吐、血便、体重増加不良、慢性下痢といった消化管症状を引き起こすことがあり得ることを認識しておけるのが望ましいでしょう。

様々なタイプのある新生児-乳児消化管アレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1773

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