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薬疹のタイプと原因となることがある薬物例

2024.03.13

投稿者
クミタス

薬剤の使用下で治療効果以外の作用が出現することがありますが、皮膚に反応が出現する場合、薬疹であることがあり、薬疹の中でも中毒性表皮壊死症、スティーヴンス・ジョンソン症候群、薬剤性過敏症症候群、急性汎発性発疹性膿疱症は重症の薬疹とされています。薬疹のタイプと薬疹の原因となることがある薬物例としては以下などが挙げられています。

・播種状紅斑丘疹型薬疹・多形紅斑型薬疹
アモキシシリン、ロキソプロフェン、アセトアミノフェン、セレコキシブ
 
・固定薬疹
抗菌薬(テトラサイクリン系、スルホンアミド系、ニューキノロン系)、カルボシステイン、非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)
 
・光線過敏型薬疹
フェノチアジン系抗精神病薬、高血圧薬(アムロジピン、ACE阻害薬、クロロチアジド)、 抗菌薬 (テトラサイクリン系、スルホンアミド系、ニューキノロン系)
 
・扁平苔癬型薬疹
抗マラリア薬、クロルプロマジン、サイアザイド系利尿薬
 
・水疱型薬疹
チオール含有薬剤、金チオリンゴ酸ナトリウム、 DPP-4阻害薬
 
・乾癬型薬疹
テルフェナビン、 高血圧薬、 生物学的製剤、 免疫チェックポイント阻害薬、VEGF 阻害薬
 
・ざ瘡様皮疹・手足症候群
がん治療薬
 
・スティーヴンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症
抗菌薬 (クラリスロマイシン、レボフロキサシン、ペニシリン系、スルホンアミド系)、 バルビツール酸系睡眠薬 抗てんかん薬 (カルバマゼピン ゾニサミド、フェノバルビタール、ラモトリギン)、アロプリノール、 NSAIDs
 
・薬剤性過敏症症候群(DIHS)
抗てんかん薬 (カルバマゼピン フェニトイン、フェノバルビタール、ラモトリギン)、アロプリノール、抗菌薬(スルホンアミド系、ミノサイクリン、バンコマイシン)、ドライクリーニングや金属の洗浄剤として用いられるテトラクロロエチレン
 
・急性汎発性発疹性膿疱症(AGEP)
抗菌薬 (アンピシリン、アモキシシリン、バカンピシリン、セファロスポリン系、テトラサイクリン系)、カルシウム拮抗薬など

薬疹においては特定部位に発疹を生じるタイプ、全身に発疹を生じるタイプがあり、眼、口唇などの粘膜にただれ、発熱、肝障害、腎障害などを合併する場合もありますが、薬剤性肝障害、薬剤性肺障害についてなども別途掲載したいと思います。

薬疹については以下もご参照ください。 
多剤による固定薬疹
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4337 
薬剤によるアレルギー、薬疹とは?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1510 
重篤副作用疾患別対応マニュアル~スティーヴンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2192 
薬剤による反応において
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4584

出典・参照:アレルギー総合ガイドライン2022

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