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救急隊員におけるアナフィラキシー

2019.12.24

投稿者
クミタス

救急搬送となる場合、救急隊員の方が関与しますが、救急隊員の方にとってのアナフィラキシーについての意識や対応状況に関する報告(一例)があります。

埼玉県春日井市および周辺市町村の74人の救急隊員(勤務年数3年目までが23%、11年目以上が41%)にて
救急搬送の中で緊張を要する度合いとして5点満点で点数を付けたところ
心肺停止 3.97点、高エネルギー外傷 3.95点、アナフィラキシー 3.84点、心筋梗塞疑い 3.82点、痙攣 3.34点で、アナフィラキシーは相当の緊張を要することが示唆された。
また、アナフィラキシー患者さんの搬送を行ったことがある救急隊員は64.6%でしたが、エピペン使用した患者さんの搬送をおこなったことがある救急隊員は23%、本人や保護者の代わりに使用した経験があったのは2人(2.7%)と、アナフィラキシーを起こした患者さんのうちエピペンを使用した状態の患者さんの割合、エピペンを使用した救急隊員の方の割合は低い状況もうかがえます(出典・参照:救急隊員によるアナフィラキシー対応の実態調査)。

上記においては、アナフィラキシー勉強会開始前のアナフィラキシーに対する理解度は5点満点中2.93点、エピペンを使用できるかの自己評価は3.89点であったが、勉強会終了後には理解度は4.72点、4.76点に上昇した、との記載もあり、救急隊員の方においても、習得によりハードル低減する面もうかがえるところでもあります。

救急救命士の再教育プログラムでもっと勉強したいと感じている病態について、132人を対象に複数回答で調査した結果では、「急性冠症候群」が 54人(40%)、「脳卒中」が 43人(32%)、「外傷」が 23人(17%)、「重症喘息」が 33人(25%)、「アナフィラキシー」が 21人(15%)、「電撃症/熱傷」が 12人(9%)、「低体温」が 13人(9%)、「妊婦」が 51人(38%)、「急性中毒」が 21人(15%)、「小児急性疾患」が 60人(45%)との回答(出典・参照:救急救命士に効果的な再教育プログラムの検討)も見られていますが、また最近の状況などもアップデートしていきたいと思います。

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