オウゴンは、シソ科(Labiatae)のコガネバナ(Scutellaria baicalensis Georgi)の周皮を除いた根を乾燥したものを基原とし、黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)、柴朴湯(サイボクトウ)、柴苓湯(サイレイトウ)、小柴胡湯(ショウサイコトウ)、辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)、柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)などの漢方に配合されることがあります。
漢方薬、健康食品、サプリメントが原因となることも多く、ウコン製品による肝機能障害などについては今までにも掲載しておりますが
ウコンによる反応
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2616
薬剤性肺障害~自家製薬用酒が原因となることも
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2197
今までにもオウゴンによる肝機能障害、薬剤性肺障害、薬剤性膀胱炎の例が見られています。
81歳男性。慢性副鼻腔炎に対して辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)が投与され、約1カ月後に肝機能障害と胸部異常陰影をみとめ、辛夷清肺湯を中止したところ、いずれも改善した。
同年10月に過敏性腸症候群に対して柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)が投与され、2日後に発熱と呼吸困難があり肺炎と診断され、抗菌薬で改善せずステロイド投与により改善した。退院後、他院にて辛夷清肺湯と補中益気湯が投与され、2日後に発熱し漢方薬の中止で改善した。
その後、下痢に対して柴苓湯(サイレイトウ)が投与され,約5日後に咳嗽が出現した。胸部CTで広範なスリガラス影をみとめ、呼吸不全もみられたことから、精査加療目的にて入院。臨床経過と気管支鏡検査、薬物リンパ球刺激試験の結果などから、柴苓湯の成分であるオウゴンによる薬剤性肺炎と考えられ、同薬剤の中止のみで改善した(出典・参照:森 利枝, 大山 吉幸, 森田 芽生子, 中村 匠吾, 田熊 翔, 池田 政輝, 草ヶ谷 英樹, 共通成分を含む複数の漢方薬で薬剤性肺障害を発症した1例, アレルギー, 2021, 70 巻, 3 号, p. 204-209)。
オウゴンによる薬剤性膀胱炎については、辛夷清肺湯を約1年間服用しており排尿時痛、血尿といった症状が出現した5歳女児での例も見られていますが、頻尿、尿意切迫感などの症状が出現することもあります。
漢方薬、健康食品、サプリメントの継続使用下で不調がある場合は、使用の必要性を再検討、処方されている場合は受診し相談できるのが望ましいでしょう。
スープの王子さま 顆粒 4袋入り アレルギー特定原材料等28品目不使用
65kcal/1包(15g・2皿分)当り
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kei-k
手軽で美味しくていいです…