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医薬品の副作用情報改訂の根拠となったアナフィラキシー症例②

2020.02.18

投稿者
クミタス

令和2年1月21日に改訂指示された医療用医薬品のうち、「使用上の注意」にて「重要な副作用」としてショック、アナフィラキシーが該当する症例について掲載します。

・スーグラ錠25mg、50mg(糖尿病用薬)
平成28年4月~令和元年10月での報告されているショック、アナフィラキシー例は2例。

症例1 糖尿病(合併症なし)の50代男性。 ベニジピン塩酸塩,オルメサルタンメドキソミル,ロスバスタチンカルシウム,フェブキソスタット、ゾルピデム酒石酸塩を併用。
投与開始日:糖尿病治療のため当該薬剤を投与開始。
夕方より体全体の痒みが出現し、吐き気、息苦しさを認めたが、自宅で経過観察。アナフィラキシーショック、吐き気を発症。本剤投与中止(再投与無)

投与中止1日後:症状改善しないため、独歩でA院受診。
血圧86/61mmHg,SpO2 95%(Low)。
努力様呼吸,体幹発赤著明で、アナフィラキシーショックの診断で入院。
アドレナリン0.25mg皮下注射、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム500mg静脈注射、生理食塩水100mL点滴静脈注射。皮膚科コンサルトし,体幹発赤に対して,オロパタジン錠5mg 1日2回(朝夕食後)投与。クロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏0.05%50gと白色ワセリン50gを混合し1日2回塗布開始。
投与中止2日後:吐き気消失。

尚、コセンティクス皮下注150mgシリンジ、ペン(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、強直性脊椎炎)においては、副作用情報に『紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。』が追加されています。
当該薬剤を使用されている方は、ご留意いただければと思います。

出典・参照:医薬品・医療機器等安全性情報

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