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歯科材料による皮疹、固定疹

2020.03.12

投稿者
クミタス

薬剤を使用し、薬剤や薬剤代謝産物により皮膚、粘膜に発疹を生じ接触性皮膚炎、また同一部位に発疹が生じる固定薬疹を引き起こすことがあります。
薬剤によるアレルギー、薬疹とは?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1510

歯科においてはチョウジ(=クローブ)油、チョウジ(=クローブ)油の主要成分であるオイゲノール、メタクリレートを含む歯科用セメントなどが原因物質となり、頬粘膜の水疱形成、また手の背部の角質化を伴う発疹が見られた例などの報告もあります。

オイゲノールはローリエ、ピメント、バナナ、シナモンなどにも含まれており、精油、化粧品経由などでの感作機会も考えられます。
固定疹においては薬剤、紫外線、アルコール、また食物が原因となり、口唇、臀部、手のひら、四肢などといった全身の皮膚の同じ部位に繰り返し痒み、水疱、紅斑、びらんといった皮膚症状が見られています。
歯科治療に使用する歯科材料により固定疹が出現する場合も、口腔内以外の箇所に皮疹が生じることがあります。代替材使用により症状出現がなくなっていきますが、口腔内、また口腔以外の皮膚で発疹が続く場合は、歯科材料が原因となっている可能性も視野に入れられると良いかもしれません。


出典・参照:歯科材料が原因と考えられた固定薬疹の1例
歯科用ユージノール製剤によるアレルギー性接触皮膚炎発症の可能性

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