ライチ(茘枝=レイシ)はムクロジ科植物の果実で、ほかにランブータン、リュウガン、アキー(ジャマイカで多く摂取)などもムクロジ科植物の果実になります。
フレッシュなライチは輸入品が4月下旬から8月上旬ぐらいに、国産のものは6月~7月ごろ流通し、また冷凍品はそれ以外の時期でも購入可能でもあり、以前よりも摂食機会は増えているところでもあります。
ライチによるアレルギーにおいては、舌がピリピリする、のど・鼻腔が痒い、鼻水が出る、目がかゆい・涙が出る、顔面を中心とした皮膚(顔や首、触った手指)が痒くなる・赤くなる・腫れる、呼吸困難になる、皮膚掻痒感、四肢のしびれ、悪心、血圧低下、意識障害などの口腔を中心とした口腔アレルギー症候群(OAS)の症状や全身症状が見られており、小児~成人での報告例が見られています。
ライチのアレルゲンにおいては、植物間で広く交差抗原性に関与しているとみられるプロフィリンに該当する Lit c 1 などが挙げられますが、イネ科植物のオオアワガエリ花粉との交差反応が疑われたライチ、ピスタチオアレルギー例の報告もあります。
ムクロジ科植物間でのアレルギーにおいては、ライチ、リュウガンに症状が出現した例も見られていますが、交差反応でなくそれぞれのアレルゲンに反応を示す場合がある可能性も伺えます。
卵、乳、大豆アレルギーで加療中の中国出身の4歳女児(花粉症は無し)。ライチ、リュウガンは過去に摂取して誘発症状はなかったが、自宅でリュウガンを摂取した直後に口唇の膨張が出現した。入院下で食物経口負荷試験を施行したところ、リュウガン1個摂取後に口腔内掻痒感、眼周囲発赤、口腔周囲発赤を認め陽性であった。皮膚プリックテストではリュウガンは陽性、ライチは陰性であったが、自宅でライチを摂取後にリュウガン摂取時と同様の皮疹が出現した。患者さんの血清と抗IgE抗体を用いたウェスタンブロット法ではリュウガン、ライチで異なったバンドが得られ、交差抗原性がなく同一抗原でない可能性が示唆された(出典・参照:春日晃子 三浦太郎 呉宗憲 須田和華子 斎藤直子 沼田貴史 江草千津 前田龍郎 伊藤友章 河島尚志 東京医科大学病院小児科 東京医科大学病院皮膚科 龍眼およびライチで即時反応を認めていた小児例)
ほかにも症状出現の可能性として、ムクロジ科のアキー、ライチ、ランブータン、リュウガン、シカモア等の未成熟な果肉や種子に含まれるヒポグリシンAにより中毒性低血糖症候群の症状を呈する場合があります。未熟な果肉の積極摂取は控えられるのが望ましいでしょう。
ヒポグリシンAによる影響
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タイナイ おこめ食パン
252kcal/100g
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りえちん17
この度はありがとうござい…