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2021.05.07
チモシー(オオアワガエリ)はイネ科の植物で、5月~7月ごろに多く飛散するのがイネ科の中でチモシー(オオアワガエリ)、オーチャードグラス(カモガヤ)、ハルガヤ、ネズミホソムギなどの花粉になります。
屋外に飛散する花粉への反応以外にもウサギやモルモット、デグー、ハムスターなどへの給餌の際にチモシー(オオアワガエリ)粉末を吸入したり接触することで、チモシー(オオアワガエリ)のアレルゲンに反応し、目のかゆみ、涙流、顔面の浮腫、鼻水や鼻閉、くしゃみ、咳、ぜんそく様症状、喘鳴を伴う呼吸困難、蕁麻疹などの症状が出現する場合があり、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、好酸球性疾患、また交差反応性のある食物へのアレルギー症状が出現する場合があります。
チモシー(Phleum pratense)のアレルゲン
・Phl p 1 (27 kDa)
・Phl p 12 (14 kDa。プロフィリン/交差反応性のある食物へのアレルギー症状出現に関与している可能性があります)
・Phl p 2 (10~12 kDa)
・Phl p 3 (10.9 kDa)
・Phl p 4 (55 kDa)
・Phl p 5 (32 kDa)
・Phl p 6 (11 kDa)
・Phl p 7 (6 kDa (8.6 kDa calc mass))
・Phl p 11 (20 kDa)
・Phl p 13 (55 kDa)
イネ科植物花粉と交差反応性があり、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)の原因食物となり得るものに、ウリ科のメロン、スイカ、ナス科のトマト、ジャガイモ、またキウイフルーツ、オレンジ、ピーナッツなどが挙げられ、イネ科花粉症の方での交差反応による症状出現可能性は20%ほどとの示唆もみられています。
チモシー(オオアワガエリ)、オーチャードグラス(カモガヤ)、ハルガヤ、ネズミホソムギ(ネズミムギ、ホソムギ含む)、オニウシノケグサ、ギョウギシバ、マグサ、スズメノテッポウ、アシ、ススキなどのイネ科植物間で共通抗原性があり、1つのイネ科植物にアレルギー症状がある場合、他のイネ科植物にも反応を示す場合があります。
またカビが発生し、そのカビに症状出現する場合もあります。
給餌で吸入・接触機会がある場合は、飛散粉末量の少ないタイプの餌の選択、マスク・手袋の着用なども吸入、暴露量低減対策の1つに挙げられますが、症状が強くなってきている場合は、受診し相談できるのが望ましいでしょう。対策に関して、またウサギによるアレルギーについても別途掲載したいと思います。
イネ科植物と食物アレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3328
イネ科植物花粉によるアナフィラキシーの例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2793
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