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掌蹠膿疱症と金属アレルギー

2020.11.15

投稿者
クミタス

掌蹠膿疱症の発症要因の1つとして、歯科金属アレルギー、扁桃病巣、喫煙などが挙げられており、掌蹠膿疱症と金属アレルギーとの関係については以下でも掲載しておりますが
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1194
掌蹠膿疱症の改善として、歯科金属の除去はどの程度有用なのでしょうか?

金属パッチテストを実施した掌蹠膿疱症257例を対象に歯科金属除去と金属含有食品の摂取制限の効果について、歯性病巣や扁桃病巣治療の影響も併せて調査したところ、パッチテスト陽性金属を含む補綴物を除去せずに治癒した症例があった。治癒例のほとんどが歯性病巣の治療を受け、半数近くは扁桃を摘出した。歯科金属除去後に改善した症例でも、多くは歯性病巣を同時に治療されていた。歯科金属を除去した群と非除去群で、皮膚所見の改善度に有意差はなく、歯科金属除去を検討する前に病巣感染の治療を優先して良いと考えられた。ただし金属のうちニッケルについては、ニッケル含有歯科金属の除去やニッケル含有食品の摂取制限が有効な症例があり、病巣を除いた上でニッケル除去を検討して良いと考えられる(出典・参照:伊藤 明子 ながたクリニック 掌蹠膿疱症における金属アレルギーの対応)

改めて他の報告なども併せて記したいところではありますが、歯性病巣や扁桃病巣の治療に加えニッケル除去がおこなえると、より有用となる可能性が考えられところでもあります。扁桃摘出後に掌蹠膿疱症が再発した例 においては、掌蹠膿疱症の原因が扁桃摘出後に口蓋扁桃から他の場所にシフトする可能性があり、喫煙の関与を示唆する報告もありますが、今後もアップデートしていきたいと思います。

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