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高度加水分解乳による経口免疫療法

2024.11.28

投稿者
クミタス

高度な酵素消化と膜ろ過により、牛乳タンパク質のアレルゲン性を低減させた高度加水分解乳 (extensively hydrolyzed formula)を使用した経口免疫療法についての報告を掲載します。

12歳女児。生後6か月時に牛乳アレルギーと診断され、乳製品の除去を行っていた。当院受診の3か月前に2mlの牛乳を摂取したところ呼吸器症状を伴うアナフィラキシー症状を認め、12歳時に当院紹介受診となった。当院受診後、高度加水分解乳 (ニューMA-1Ⓡ,MA-miⓇ)の経口摂取から開始し、その後、部分加水分解乳(E 赤ちゃんⓇ)を高度加水分解乳に混ぜて徐々に増量を行った。2か月後には部分加水分解乳100mlの摂取が可能となったため、牛乳0.1mlの摂取を開始した。牛乳の増量中、試験前で睡眠不足であった際に呼吸困難を伴うアナフィラキシー症状が出現したため、その後の増量は慎重に行った。牛乳特異的IgE抗体価は経過中低下し続け、当院受診から42か月後には牛乳300mlの摂取が可能となった(出典・参照:高度加水分解乳による経口免疫療法を行った重症牛乳アレルギーの12歳女児例 木下美沙子,堀向健太,高畠典子 東京慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科)。

上記は重症乳アレルギーの方での経口免疫療法において高度加水分解乳 (ニューMA-1Ⓡ,MA-miⓇ)から始め、部分加水分解乳(E 赤ちゃんⓇ)を加えていったケースで、牛乳0.1mlの摂取を開始し42か月後には牛乳300mlの摂取が可能となっています。また他の報告なども掲載したいと思います。
 
牛乳の摂取量が増加~ダニ舌下免疫療法
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4055

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