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アロエによる反応

2021.04.08

投稿者
クミタス

シュウ酸カルシウム(針状結晶) を含む植物が皮膚に触れると、食べた時に口の周りに、また触れた皮膚にかゆみを伴う紅斑、痛みなどが出現する刺激性接触皮膚炎を生じることがあります。
サトイモ科、パイナップル科、ユリ科、サルトリイバラ科、バショウ科、ゴクラクチョウ科、キジカクシ科リュウゼツラン亜科(リュウゼツラン科)、ツルボ亜科(ヒヤシンス科)、ネギ科、ミズアオイ科、ヤマノイモ科、タコノキ科、ミクリ科、ホシクサ科、ヤシ科、ラン科などの単子葉植物に比較的一般的に見られ、また双子葉植物でもブドウ科、アカバナ科、マタタビ科、アカネ科植物などにシュウ酸カルシウム(針状結晶) を含む植物が含まれ、バラ、タラノキ、サボテンの棘、キダチアロエ、キウイフルーツ、パイナップル、ヤマノイモ、サトイモ科植物(サトイモ、ポトス、ディフェンバキア)などによる刺激性接触皮膚炎の例などがあります。

また、クリーム、ハンドクリーム、クレンジング、サンタンローション、ボディシャンプーなどでアロエ配合品の使用により、接触皮膚炎を生じることがあり、パッチテストではアロエを乾燥・粉砕し粉末にしたものであるアロエ葉末、局方アロエ末(日本薬局方収載品。アロエを乾燥させ粉末にしたもので、換算した生薬の乾燥物に対しアロイン(バルバロイン)4.0%以上を含む)、アロエの主要成分の1つであるアロイン(バルバロイン)のいずれか、または複数に陽性を示した結果も見られています。

日本薬局方の局方アロエ末は主として Aloe ferox Miller(ケープ・アロエ) またはAloe ferox Miller(ケープ・アロエ)と Aloe africana Miller(アロエ・アフリカナ)の雑種、またはAloe ferox Miller(ケープ・アロエ)と Aloe spicata Baker(アロエ・スピカータ)との雑種の葉から得た液汁を乾燥させ粉末としたものになり、キダチアロエ、アロエ・ベラとは別のアロエになります。
顕微鏡による観察では、アロエの針状結晶は、アロエ葉末より局方アロエ末のほうが明らかに少なかったとの示唆があり、またアロイン(バルバロイン)の含有量にも違いがあり、例として以下数値も見られています。
局方アロエ末  78mg/g
キダチアロエ  8.0mg/g
アロエ・ベラ  7.6mg/g
アロエ・フェロックス  2.2mg/g
アロエ・アフリカナ  2.8mg/g
アロエ・サポナリア <0.1mg/g

アロエを経口摂取した場合の症状例なども別途掲載したいと思います。

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