Author クミタスさん
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2021.09.02
接触して感作が成立した後に、その抗原が経口、吸入、注射などで取り込まれ全身に皮膚炎を生じる場合、全身性接触皮膚炎が考えられ、金属が原因の全身型金属アレルギーである場合があります。
61歳女性。15年前より躯幹や四肢にそう痒を伴う紅色丘疹が出現し、春と夏には掌蹠に痛がゆさを伴う漿液性丘疹が出現するようになった。受診時、汗疱状湿疹が遷延する臨床像と大豆の多量摂取歴から全身型金属アレルギーが疑われた。金属パッチテストでは亜鉛と白金が+(ICDRG基準)であった。
緑茶、パン、チーズ、卵、豚肉を摂取することが多く、コーヒーは1日3杯、大豆は健康増進のため積極的に摂取しており、特にきな粉は大さじ山盛り1杯を毎日摂取していた。
多く摂取していた豆類を1か月間制限したところ、掌蹠や躯幹、四肢の皮疹は軽快した。軽快後、亜鉛負荷試験を実施し、3日後に皮疹が再現したことも踏まえ、亜鉛による全身型金属アレルギーと診断された(出典・参照:河端由佳 狩野俊幸 浅見暁子 古田淳一 茨城県立中央病院 亜鉛による全身型金属アレルギー)。
亜鉛が欠乏することで免疫不全が起こる可能性があり、味覚障害など出現しうる症状もありますが
皮膚の恒常性維持と亜鉛
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母乳に関するトピックス~低亜鉛母乳による乳児亜鉛欠乏症
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過剰に摂取することで銅欠乏、貧血が起こったり、場合により全身型金属アレルギーの症状が出現する場合があります。全身型金属アレルギーの症状が出現した例でも、亜鉛の摂取量を制限し皮疹が寛解していますが、習慣として特定の食物を多く摂取している場合は、健康状態を留意のうえ、適度なバランスを取れるのが望ましいでしょう。
亜鉛を多く含む食材:牡蠣、ほたて、あわび、あさり、たらばがに、たらこ、かたくちいわし、しらす干し、かつお節、うなぎ、海苔、わかめ、あおさ、ひじき、いくら、牛肩ロース、牛もも肉、牛レバー、鶏レバー、豚レバー、牛バラ肉、豚ロース肉、鶏もも肉、切干大根、枝豆、しそ、たけのこ、きな粉、油揚げ、納豆、こうや豆腐、納豆、油揚げ、かぼちゃ、ごま、卵、チーズ、アーモンド、ピーナッツ、くるみ、小麦胚芽など
亜鉛と銅のバランス
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乳幼児での金属アレルギー
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食物に含有する金属による反応~チョコレート、ココアなど
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全身型金属アレルギー、掌蹠膿疱症について
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