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温度変化と全身症状から 寒暖差

2021.09.07

投稿者
クミタス

喉や首が冷えると咳が出ることがあり、気道にて温度変化に過敏な方においては、急な冷え込みや寒暖差が大きい時期に咳や鼻水を生じることがあります。
寒冷蕁麻疹は冷たいものに接した部位の皮膚、または全身に膨疹が誘発される蕁麻疹で、寒暖差がある場合も症状出現することがあります。
また温熱刺激が加わると血管が拡張し、抗原が体内に取り込まれている場合に拡散しやすくなりアレルギー症状を助長する可能性が考えられ、腸管や皮膚の血流が変化することがありますが、入浴によって食物依存性運動誘発アナフィラキシーを誘発したり、酒さを増悪したり、発汗、発汗を促す刺激からコリン性蕁麻疹の症状を引き起こすことがあります。

今回は急激な温度変化の1例として以下を取り上げたいと思います。
67歳男性。水泳指導員。フィットネスジムで運動、入浴・サウナ浴後に水風呂に浸かっていた際に全身の痒みと紅斑、発疹を自覚し、まもなく意識を消失してアナフィラキシーショックに至った。プールや炊事などの寒冷刺激で発疹を生じた既往があり、寒冷蕁麻疹が疑われた。寒冷誘発試験で寒冷刺激部位に一致した膨疹がみられ、局所性寒冷蕁麻疹と診断した。家族歴はなく、クリオグロブリン血症などの寒冷蕁麻疹の原因となる基礎疾患および感染症を示唆する所見はなかった(出典・参照:遠藤瑠璃子 神﨑美玲 稲葉健介 楢橋和真 菊地斉 水戸済生会総合病院皮膚科(主任:神﨑美玲主任部長)、救急科 サウナ浴後に水風呂でアナフィラキシーショックに至った局所性寒冷蕁麻疹の1例)

上記の方は、数日前からプール利用時にかゆみと発疹を自覚するようになっていますが、皮膚症状のみならず全身症状、アナフィラキシーショックを生じる場合があることもご留意頂けると良いかもしれません。

寒冷蕁麻疹について①
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3764

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