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家族の摂取頻度とアレルギー症状出現

2021.11.21

投稿者
クミタス

職業上、繰り返し同じ物質に接触、吸入しているなかで、アレルギー症状を生じる場合がありますが、ご家庭で飲食業などご商売をされていて、子供にアレルギー症状が出現する場合もあります。
成育環境とアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2198

茹でた麵の蒸気により症状出現することもありますが、家庭で調理した後には、食べ物に触れた手指を介することでもテーブルの表面に残存したり、ソファーや枕の繊維に付着しハウスダスト内に食物アレルゲンが含有している場合もあります。
摂食後に室内に残存するタンパク質について
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2558

家族の摂食機会が高い場合、意識せず摂取、接触している可能性もありますが、いくらにアレルギーのある児においては、家庭での魚卵摂取機会が、いくらにアレルギーのない児と比べると高い、との報告もあります。

当院で2018年2月から2020年2月までにいくらで経口負荷試験を行った34例(陽性17例、陰性17例)と救急外来に魚卵アレルギー症状で受診した1例を対象として経口負荷試験時の聴取とカルテを後方視的に検討し、いくらアレルギー群、非アレルギー群で比較。患者家族のいくら、たらこ(生、加熱)、子持ちししゃも、数の子、とびっこ、煮つけ魚卵の摂取状況を調査し、摂取頻度は月1回以上を頻度高と判断した。
対象の年齢中央値は6歳、男女比は4:3 で、経口負荷試験時点での家族のいくら摂取頻度は2群間で差を認めなかったが、魚卵全体の摂取頻度はいくらアレルギー群で有意に高かった(83.3%vs35.3%)。母親の妊娠期、授乳期における魚卵摂取状況もアレルギー群で有意に高く、摂取の特徴としては特定の魚卵ではなく多品目の魚卵を好んでいる傾向を認めた(出典・参照:高里良宏 牧野篤司 北村勝誠 松井照明 杉浦至郎 伊藤浩明 あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科 いくらアレルギー児の家庭は魚卵摂取が多い)

環境中で暴露し症状出現する可能性を低減するうえでは、室内の清掃、換気なども暴露量、暴露頻度を減らす策になり得るところでもありますが、母子間に関する示唆なども今後アップデートしていきたいと思います。
 

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